早稲田大学卒業後(株)リクルートに入社。大規模プロジェクトを複数経験した後、NYのIBMに出向しグローバル経営を学ぶ。帰国後は、マネジメントの仕組み構築や実践。業績管理の再構築で全社最優秀事業に。1年間で生産性2倍、業績V字回復、などの実績がある。2012年に独立。現在は、リーダー育成や組織開発に従事。著書に「生産性マネジャーの教科書」「リーダーの戦術ノート」がある。英国国立レスター大学MBA。
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リクルートに入社したのは市場の成長期。商品やシステムを新規構築したりインターネットに対応して再構築、大規模でスピード重視のプロジェクトを複数経験しました。市場が飽和してからは、マネジメントスキームの再構築や業績が悪化した事業の再生。市場が成長していた頃のマネジメント方法は通用しなくなりました。インターネットは新規参入しやすく、簡単にマネできるため商品の差別化が難しい。差別化すべきは、「サービスを提供する現場の人」だと気づきました。自立的に現場が成長できるマネジメント改革は数か月で成果が出始めました。ある事業は1年で生産性2倍、V字回復しました。エネルギーのある組織を全国に増やしたいという思いから、リーダー育成をテーマに独立しました。
今は多くのお客様が悩んでいます。環境の急激な変化やニーズの複雑化により、今後の予測や戦略立案が難しい。だから、現場に求められるのはお客様の悩みを聞いて、自立的に提案や課題解決する力。自立的な部下を育成するのは、指示命令ではなく、アイデアを引き出すコミュニケーション力、組織として一致団結するための人間関係構築力です。真面目で優秀なマネジメントの方から、部下が自立しないという悩みをよく聞きます。誰よりも詳しく正しい答えを持っている人がいると、部下が自主性を抑え込んでしまうようです。自立的に成果を出す組織作りのために、スキルや仕組みだけでなく、現場を率いるリーダーのあり方も整えるサービスを提供しています。
入社以来次々に関わった大規模プロジェクトは、成し遂げられるか予測できない戦場のような環境で、いつも覚悟を繰り返していました。おかげで、どこに着任しても2週間もあれば業務を理解し、設計図が頭に浮かぶぐらい、厳しい環境に慣れていました。入社13年目、グローバル経営を学ぶためにニューヨークのIBMに出向の打診。初めての海外一人暮らし、車生活。初めての会社、職種、英語生活。初めて感じた今度こそは「見えない」「できない」感覚でした。全く違う文化ややり方への劣等感とストレスは覚悟を超えていた中、IBMの経営についてリクルートと日本IBMの経営陣に毎月レポーティングしました。9ヵ月目にやっと日本の文化や経営の強みや弱みが見え、見えない事への耐性が一段上がりました。
心が軽やかで、常識に捕らわれず自由に生きている大人はカッコイイ。例えば、自分のサービスに対してギフトを受け取り暮らしている知人がいますが、執着がなく、子供のような軽やかなエネルギーが人を惹きつけます。大人になる過程で、私たちは「ねばならない」「べきだ」という思い込みや我慢の感情を身に付け、「周りから期待される自分」を演じるようになります。自分ではない鎧を沢山身に付けている人は重たい感じがします。心が揺れ動いている時間が長いので、生産性が下がり、心が邪魔して行動できないので、成果がでない傾向があります。このようなネガティブな感情や思い込みを解放するコーチングも提供しています。
新型コロナウイルス感染症の影響でこの2年半仕事が減っていましたが、ここへ来てプロジェクト型の案件が増えてきたと感じています。プロジェクト型とは、自己診断や研修やコーチングをバラバラに実施するのではなく、自己診断+研修+現場での実践+コーチング+グループ討議を例えば半年間、繰り返します。単に研修で理解して終わるのと比較すると、自己診断で自分を理解し、実際に実践し、コーチングやグループ討議で試行錯誤するので、自身の意識が変容し、確実に効果が出ます。テーマは、「組織長が視座を上げ自ら組織を変革する」「女性リーダー候補が自信と意欲を養い管理職になる」等が多いです。こういったプロジェクト型を増やしていきたい。
私が入社当時、会社の平均年齢は23歳と若く、会社も市場も成長していました。なので、身の丈に合わない大きな仕事を自力でやり遂げる毎日でした。先輩から教えてもらう機会は少なかった代わりに、工夫してやってみて結果からフィードバックをもらう体験は血となり肉となりました。責任ある大きなチャレンジは、若い方にお勧めです。昨今は予想できない世界的環境変化や心地よいとは言えない制約が続いています。情熱を傾けられる仕事は、こんな時でもエネルギーが上がります。いつでも、好きな仕事を思いっきり楽しんでください。
毎週、週初めに一週間でやることを「マインドマップ」で洗い出し、日々それに沿ってタスクをこなします。日常的には、やるべきことをきちんと洗い出しているので、何度も計画を確認する手間を省くことができ、何気なく過ごすよりも多くのタスクをこなしています。
週次でダイアリーに書いているマインドマップは8色色鉛筆を1本持ち歩いていてこれだけで書いています。色をつけることで感情が形になり、カラフルでモチベーションが上がります。