私のカクゴ

福岡市長 高島宗一郎
たかしまそういちろう

高島宗一郎

大分県生まれA型
職業:福岡市長
趣味:ドローン飛行、動画編集、DJ、ドラム
座右の銘:外柔内剛

アナウンサーを経て、2010年に史上最年少で福岡市長に就任。2014年史上最多得票で再選し、現在2期目。同年には世界から最も優れた市長を選出するWorld Mayor 2014にノミネート。スタートアップ都市推進協議会会長、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会顧問、クールジャパン官民連携プラットフォーム アドバイザリーボードなどを務める。

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来歴

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なぜ今の仕事に?

大分県で市長をしていた祖父の影響で、政治の世界は幼いころから身近な存在でした。高校生のとき中東・パレスチナ問題への関心を深め、大学では実際に中東を訪れて、パレスチナ自治区で「国家」を持たない人々と出会い、交流しました。この時、普段自分が無意識の内に「国家」によって守られていることや日本人が置かれている環境のありがたさを意識しました。そして、この誇るべき日本と生まれ育った故郷を守りたいと、政治家を志す決意を固めました。大学卒業後は、自ら現場を取材して見識を深めるため、アナウンサーの道を選びました。これは、政治家になった時に、選挙に強くなければ政策よりも選挙のための活動に時間がとられてしまうことから、知名度を獲得するためという将来を見据えた上での職業選択でもありました。自民党市議団からの出馬要請を受けた時、アナウンサーをしながら大学院で政治学を学んでいました。「時は来たり」自らの運命を確信し、福岡市長選挙への出馬を決断しました。

現在の仕事への想い

政治家といっても、国会議員、地方議員、自治体の首長と、それぞれ仕事は全く異なります。その中でも、政令指定都市の市長は、市民サービスに直結する現場と、都道府県知事と同等の権限の両方を持っていて、また、直接選挙で選ばれます。そのため、新しい施策やまちづくりにも、権限と予算の範囲内で、ダイナミックかつスピーディに進めることができますので、政令市の市長は最もやりがいがあると感じています。私自身、福岡市では歴代最年少、政令市では2番目に若い市長ですので、自分自身、夢と熱い思いをかけているベンチャーという気概で、リスクを負ってでも、新しい発想とやり方で、どんどん実績を作っていくために頑張っています。日本全体が、変化の時代に差し掛かっている中で、新しいロールモデルをつくり、日本の、そして地方の希望の星となるような政策を進め、実現させていきたいと思っています。

あなたにとって覚悟とは

「覚悟」とは手放すことができる勇気だと思います。これまで積み上げた多くのものを手放して、新しい方向に一歩を踏み出す時には、大きな覚悟が必要です。そういう意味で、私にとっての覚悟の瞬間は、やはり最初の選挙に出馬した時です。志は持っていたものの、アナウンサーとしてスキルを身に着け、実績を重ね、報道番組のメインキャスターも任せられていた時期でしたから、その現状を手放して、地位が確約されているわけではない政治という未知の世界に対して一歩を踏み出すには、大きな覚悟が必要でした。それにも増して苦しかったのは、自分の意志でそれまでの環境を離れることによって、ともに仕事をしてきた仲間に迷惑をかけることでした。しかし、ある先輩政治家からの「誰にも迷惑をかけずに、何かを成し遂げることはできない」というアドバイスを受けたことで、最後は、天命に身を任せて、自分の行くべきところ進む覚悟ができました。

カッコイイ大人とは?

時代の大きな流れの中での自分の存在とか、自分の生まれてきた使命、与えられた役割を意識しながら、自分の仕事に誇りを持って最大限に努力している人だと思います。

今後に向かって

福岡市長としては、これから、日本全体の人口減少が進む中で、持続可能で、若い人たちが夢をかけられる社会をつくっていかなければなりません。福岡市の果たす役割は大きいと考えています。現場と県並みの権限を有するとともに、国家戦略特区によって特権を与えられています。新しいテクノロジーやデバイス、価値観をつくり出すチャレンジや規制緩和をどんどん進め、福岡市から新しい時代を切り開いていきたいです。そして、福岡のまちから、地方でもこんなに元気になれるんだという、地方(創生)のロールモデルを発信して、日本全体も元気にしていきたいと考えています。また、私個人としては、「こういう仕事をやりたい。こういう立場になりたい」といった個人的な希望、願望に基づくのではなく、天命というか、大きなものの存在によって与えられた役割や使命、「命の使い方」を認識したうえで、その使命を果たし、この素晴らしい日本を少しだけ前に進めて次の世代につないでいきたいと思います。

若者へのメッセージ

成功の反対は失敗ではありません、挑戦しないことだと考えています。私たちと同年代やそれより下の世代は、日本が成長を遂げた後に社会に出て、バブル崩壊や就職氷河期で苦労し、これからは人口減少・少子高齢化など苦しい話ばかり。私たち若い世代が、これから苦労の時代だけを生きることにしないためには、社会や人のせいにせず、自分たちの手で、自分たちの時代を切りひらくことが必要です。これまでの社会の概念、商品やサービスが今の時代に合わなくなっています。皆さんには、今までになかった新しい成長分野にどんどんチャレンジし、そして人口が減っていく日本だけではなく海外にも目を向けることを期待しています。私自身も新しい価値をつくり出すためにチャレンジし続ける、そんな背中を見せていきたいと考えていますので、その姿を見て、行動する人が増えてほしいと思います。

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