私のカクゴ

作曲家 澤野弘之
さわのひろゆき

澤野弘之

東京都生まれO型
職業:作曲家
趣味:海外ドラマ鑑賞
座右の銘:悔しさや不安は原動力

ドラマ・アニメ・映画など映像の音楽活動を中心とし、その他にもアーティストへの楽曲提供・編曲など精力的に活動している。ボーカル楽曲に重点を置いたプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk](サワノヒロユキヌジーク)が2014年春より始動。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

小学生の頃、ASKAさんの音楽に出会い、音楽で人を感動させる事に魅力を感じて、音楽の道を目指すようになりました。その後、小室哲哉さんの活動(作曲家・演奏家・音楽プロデューサー)に刺激を受け、作曲家という仕事に強く興味を持つようになりました。作曲の勉強をする中、ジブリ作品など久石さんや坂本龍一さんなどの映像音楽と出会い、インストゥルメンタルの魅力にのめり込み、劇伴作曲家の道に進みたいと思うようになりました。そこからひたすら作曲家事務所にデモを送り続けた事で、音楽業界に関わるきっかけを得る事が出来ました。

現在の仕事への想い

アマチュア時代や若い頃に大事にしていた青臭い理想や信念を忘れないように心がけています。仕事に追われていると、本来大事にしなければいけない音楽に対する向き合い方が出来ているのか自問自答する瞬間があります。またキャリアを重ねても、「この先仕事がどこまで続けられるのか」という不安がなくなる事はありません。だからこそ、今ある仕事に真正面から向き合いたいと考える時、仕事をしてきた事で得た良くも悪くも大人びた知識を利用して言い訳するのではなく、何も知らなかったからこそ持っていた信念を今も無くさない事が、結果的に仕事へのモチベーションに繋がっていると思います。

あなたにとって覚悟とは

一番最初に所属した事務所では、自分がやりたかった映像音楽の仕事を得られる機会がありませんでした。ただそれまでアマチュアの立場だった自分にとって、一番やりたい音楽が出来なくても、事務所に所属しているという事で「少なからず音楽業界に関わっている」という安心感がありましたし、「待っていればいつかチャンスが訪れるかも」という淡い期待もしていたと思います。また、やっとの思いで関わる事の出来た音楽業界から再びアマチュア時代の状況に逆戻りする事への不安が、新たな環境で勝負する事をためらわせていました。それでも、今ある時間を最大限に生かしてがむしゃらでもチャンスを掴む為には、フリーという立場で挑戦しなければならないという思いと、どれだけ未来を悩んでいてもやってみなければ分からないという思いが覚悟に繋がったと思います。

カッコイイ大人とは

相手の立場によって態度を変えるような事はせず、目下の人にも敬意を持って接する人。奢った偉そうな意見よりも、相手を気遣い敬う姿勢を持った上での意見の方が、人の気持ちを動かすと思っています。仕事で大事にしている事にも繋がるのですが、音楽制作現場はたくさんの人の力があって進んでいきます。皆それぞれ意見があり、それを言葉にして伝える上で周りの状況や相手を気遣う姿勢があるかないかで、そのプロジェクトの進む方向も変わってくると思います。意見や考えを伝える事が大事だからこそ、初心を忘れない大人でありたいです。

今後に向かって

自分が影響を受けてきたアーティストや作曲家は皆、その人の作る音楽、そしてその人自身に存在感やパワーがある方達です。ネームバリューというとチープに聞こえるかもしれませんが、自分が音楽を担当する上で「澤野弘之」という名前を意識して頂けるような作曲家になりたいです。そして、少しでも多くの人に自分の音楽に興味を持って頂き、ライブや音楽制作の活動の幅をより広げていきたいです。

若者へのメッセージ

夢に向かったり新たな事に挑戦していく時、僕は必ずと言っていいほど様々な不安に囲まれます。マイナスな事に対しては石橋を叩たいて渡りたいですが、いくら「ああなった場合、こうなった場合」とイメージトレーニングしても答えが出る事はなく、結局トライして通り過ぎた後に分かる事ばかりでした。そんな中、自分を奮い立たせる上で必要だったのは、どんなに沢山の意見に揉まれても自分の信念をブレさせない事だったと思います。もちろん他人の意見は大事ですが、失敗した時にその意見の所為にするくらいなら、ちゃんと自分の責任で結果を受け止めたい思いがあります。また成長し様々な知識が身につく事で自信にも繋がりますが、同時に自分自身を守る為の言い訳も増えてくる気がします。前に道がないから進めないのではなく、進まないから道ができないだけだと感じることが僕自身たくさんあります。結局前に進もうと覚悟する時に必要だったのは、憧れの人や偉人の哲学や教えよりも、子供の頃に教えられるようなシンプルな言葉や物の見方だったと感じています。もしかしたら、成功法などないとあきらめ、ならば思いつくままに試すしかないと開き直る方がいいのかもしれません。

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