東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了、理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、現職。脳活動からの意識の起源の究明に取り組む。2005年、「脳と仮想」(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、「今、ここからすべての場所へ」(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。近著に「クオリアと人工意識」(講談社)。IKIGAIに関する英語の著作が、世界31カ国、29の言語で翻訳出版される。2022年4月には、二冊目の英語の著作The Way of Nagomi(「和みの道」)が出版された。
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始めは、アインシュタインに憧れて物理学の道に進みました。脳の研究をしようと思ったのは、生物物理の博士号を取得してからなのです。世の中に脳科学が知られていなかった時代だったのですが、出会った瞬間に僕は運命だと感じました。自分の脳を理解したいという気持ちから脳科学の道に進むことを決意しました。
直近ではグローバルということを意識しています。過去にドバイでサイン会をやらせていただいていた際に、言語は違えど、喜んでいただくことができるんだという原体験がありました。色々な言語で自分の仕事がインパクトを与えられるようなことをしたいなと思いました。
実は脳科学会から追放されたことがありまして、学会に呼ばれて偉大な教授の方々に自らの考えを発表した際に、ものすごく共感していただける方もいましたが、共感を頂けないこともあることを知りました。その際に、万人に賛同してもらおうと意見するのはやめようと思いました。場合によって孤立することもあるかもしれませんが、自分の信念を貫こうという覚悟を決めました。
自分らしくいることを妥協しない人がかっこいいと思います。尾崎豊さんの「僕が僕であるために勝ち続けなければならない」という歌詞があります。妥協すると自分らしくいられなくなってしまいますが、妥協しないことは難しいので、これだけは譲れないというものを持つのがいいのかもしれないですね。
脳科学の中で、特に意識の問題について本質的な発見をするということ。また、日本代表として日本の良いところを世界に伝えていきたいと考えております。私の話を聞いて、日本に行ってみたい、日本の文化をもっと知りたいと思っていただけるように、世界のメディアで日本を発信し続けられる人物になりたいですね。そのため、今後も様々な国の人と繋がるお仕事がしたいと思っています。
人生は失敗しないと先に行けません。だからこそ、失敗を恐れないでください。私は、なるべく早く失敗するべきだと考えております。その時に受け身の仕方も覚えて、立ち上がって、前に進む。という経験を早くしてください。そうすることで、人生はたくさんの素晴らしい果実を手に入れることができます。頑張って失敗してください。
古墳時代と伝えられる勾玉です。いつか宇宙に持っていきたいので「宇宙勾玉」と名付けています。ルーペで拡大して見たりしています。
丁寧に金継ぎされた、桃山から江戸初期と思われる器です。今、世界的に注目されている日本の「金継ぎ」。時々眺めて、持続可能性について考えています。