覚悟の瞬間(とき)

日本終末期ケア協会 代表理事 岩谷真意
いわたにまい

岩谷真意

兵庫県生まれO型
職業:日本終末期ケア協会 代表理事
趣味:日本史、音楽鑑賞、舞台鑑賞、旅行
座右の銘:わくわくは、ひとを活かし、ひとをつなぐ

看護師として急性期病院、緩和ケア病棟で約15年勤務。スタッフ教育、組織マネジメント、学生指導に携わる。2019年、『終末期ケアをもっと自由に』のビジョンの下、一般社団法人日本終末期ケア協会を設立。2022年、神戸で訪問看護ステーションここりんくを開業。教材制作、コミュニティ運営、セミナーモデレーター、執筆、訪問看護ステーション経営など幅広く活動している。共著・編集に『終末期ケア専門士公式テキスト』『終末期ケア上級専門士公式テキスト』(株式会社アステッキ)、共著『在宅死のすすめ方』(世界文化社)。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

私は約10年間、看護師として緩和ケア病棟で働いてきました。苦痛を抱えた人のケアや、看取りケアもたくさん経験しました。今はほとんどの人が病院で亡くなる時代です。そのため、人が病気になること、老いていくこと、亡くなっていく過程を見たことがない人がほとんどです。そうした中で徐々に人の看取りが医療者の価値観や判断で行われることが多くなってきました。生と死はだれもが避けて通れません。自分たちの命のことを考える場所を作りたい。看取りケアを自分たちの手に取り戻したい。そう思い、日本終末期ケア協会を立ち上げました。

現在の仕事への想い

死を考えることは、生きるを考えることだと思っています。生と死は反対語ではありません。人の看取りをするケアは確かに大変なこともたくさんありますが、実は私たちも生きる上での糧となるヒントをたくさん受け取っています。終末期ケアは自分を一人の人間として豊かにしてくれるものです。それをもっと伝えていって、ケアをする人もケアを受ける人も孤独にならないようコミュニティを育てていきたいと思っています。どんな仕事であっても「自分を内省するチカラ」を養わなければプロにはなれません。内省するチカラは、新しい出会いや学びから創造していくものなので、いつまでたっても「好奇心と探求心」をなくしてはいけないと思います。自分の中の好奇心と探求心を育てることが、「自分の可能性に限界をつけない」ということだと思います。思考停止することなく、過去の自分よりちょっとでも前へ進めていれば人生のいろどりはきっと豊かになっていくと思います。

あなたにとって覚悟とは

やはり、協会をスタートさせるときは覚悟が必要でした。どこにでもいる一人の看護師に何ができるんだと冷ややかにみられることは覚悟していました。自分の見本になる方がいなかったので「後には引けない、やるならとことん突っ走る。自分の責任は自分でとる。」と覚悟しました。正直、覚悟よりも絶対に社会的に価値のある仕事になるという自信が勝っていました。考えるより前に行動する。行動しながら軌道修正。へたくそでも、世間知らずでも、一生懸命である人に対して支援の手を差し伸べてくれる人がいることに活動の中で気づきました。そして、形を変えながらも覚悟をずっと持ち続けることが前に進む方法なんだということもわかりました。経営者ってずっと走っていなきゃいけなくて、選択と決断と覚悟の連続です。でも数年して気づいてきました。安心できる環境だからこそ、私は覚悟してチャレンジができるということを。覚悟って自分一人でしているようで、実は一人でなんかしていない。覚悟できる環境があるんです。応援してくれるひと、一緒に未来を見てくれるひと、自分や周囲の人の体力や気力、金銭面、それらが合わさってどこかに安心材料があるから覚悟はできるものだと思います。『覚悟することは、感謝すること。覚悟できる自分を認めること』これに気づいてからは、自分の存在は周りが与えてくれているものなのだと思えるようになりました。

カッコイイ大人とは?

自分の表現で、人の心を動かし続ける人です。立場や年齢で人を判断しない人です。医師でも、看護師でも、ミュージシャンでも、経営者でも同じです。立場や役職や年齢で人を判断することなく、フェアに接することができ、意見に耳を傾けることができる人です。自分がすべき役割が分かり、自分の得意なことを活かしながら発信し続ける人です。そういう人は時代が変わっても、自分を時代の変化に合わせて在りようを変えていけるので、トライアンドエラーの中で発展し続けます。過去の自分にとらわれることなく、自分なりの方法やツールや言葉で自分の思いを乗せていくことができていると思います。

今後の展望

日本終末期ケア協会では、医療や介護の専門的知識の習得だけではなく、「終末期ケアを通じて人として成長できる」ことを大切にしています。学びの場所で、自分の心と向き合ったり、新しい発見があったり、エールをもらえたり。医療職や介護職などのケアする人はときに孤独になりがちです。ケアする人を幸せにすることで、ケアされる患者さんやご家族へ幸せが巡っていくと思います。今後は、訪問看護ステーション事業を通して、実際に地域医療や看取りの現場の困りごとを抽出し、その課題を解決していけるような仕組みづくりをどんどん打ち出していきたいと思っています。そのために、経営、組織マネジメント、ブランディング、デザイン学、哲学、歴史学、英会話などを勉強しています。
医療・介護業界は、働き方や存在価値を、新しい時代に合わせてシフトチェンジしていく、大きな変革の時を迎えていると思います。既存の仕組みやマニュアル、風習では到底追いつかないスピードです。多くの現役世代はそれを感じ取っているでしょう。私の強みは突進力です。自分に合った時代が来たと確信しています。きっとまだ出会っていない仲間となる人がたくさんいると思います。今後、いつどうやって出会っていくんだろう、と考えるとわくわくします。

若者へのメッセージ

若者を、現在10~20代の方と定義してお話しします。みなさんは「伸びしろ」のかたまりです。人との出会いや居場所の環境で、みなさんはいかようにも変化していける存在です。ただ、自分の強みを活かせない場所や心理的に安全ではない場所にいると、伸びしろを失ってしまうことも。失うということは、いとも簡単に起きてしまうのです。みなさんの幸せのために伝えておきたいこと。それは、誰と一緒にいるかはあなたが決めるということ。生き方という意味で「生きているひと、進み続けている人」、そして、あなたに「わくわく」を届けてくれる人と一緒にいてください。私たち世代が若者にすべきことは、強みを伸ばせる場所を作ることと、わくわくする未来の可能性をみせることです。私はいつも若者のみなさんから力と勇気と、いい意味でちょっぴり危機感をもらっています。みなさんの発想力、推進力、対人受容力、負けていられないなあと思いつつ、垣間見えたときにはすごくうれしくなります。みなさんが私たち世代を追いかけてくれるから、私たちは走ることができるのです。これからもたくさんの若者と出会えることを楽しみに、私なりの役割を邁進していきたいです。

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