私のカクゴ

福井県知事 杉本 達治
すぎもとたつじ

杉本 達治

岐阜県生まれB型
職業:福井県知事
趣味:ウォーキング、パンづくり
座右の銘:処人藹然(あいぜん)

岐阜県中津川市生まれ。祖父が福井県旧西谷村(現:大野市)出身。1986年に東京大学法学部を卒業後、自治省(現:総務省)に入省。徳島市財政部長や山形県財政課長などを経て、片山虎之助総務大臣のもと大臣秘書官に就任。その後、福井県総務部長、内閣参事官(内閣官房副長官補付)、総務省市町村税課長、地方債課長などを歴任。2013年、福井県副知事に就任し、その後、総務省消防庁国民保護・防災部長、自治行政局公務員部長。2019年、無所属で福井県知事選挙に出馬し、初当選した。2023年、福井県知事に再選し、現在に至る。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

元々田舎育ちで、地域の温もり、濃密な人間関係の中で育ったこともあり、地方を大切にする仕事を志し、自治省(現:総務省)へ入省。以来、県庁や市役所に何度も出向しましたが、常に住民目線での行政サービスの提供を心掛け、自らのライフワークに。福井県で総務部長を経験し、その後副知事にも就任し、知事を間近で補佐しながら、トップマネジメントを経験。帰任した後、県議、市町議、経済人など、多くの方々から福井に戻って欲しいと要請を受けた。福井県のポテンシャル、福井県民に対する思いが強く、「県民主役、徹底現場主義、チームふくい」こそ重要との思いに至り、現職の壁に臨みました。

現在の仕事への想い

私の使命は、県民のみなさんの思いを形にすること。政治家というより実務家としてこれまで培った経験と人脈を活かし、県民が求める「政策」を「デザイン」して作り上げる。まずは汗をかき、調整しながら、必要があれば自分の政治力も使って政策を実現し、県民目線で運用する。福井県はとても可能性に満ちています。幸福度日本一、幸福実感や子どもの学力・体力、子ども・子育て支援も全国トップクラス。一人当たり県民所得も全国3位と豊かで、協調性が高く他人を大切にする。新しい政策にも果敢に挑戦でき、「福井県のスタンダードが日本のスタンダードになっていく」手ごたえを感じています。

あなたにとって覚悟とは

生涯一公務員のつもりで役所勤めをしていた中で、福井県のみなさんに求めていただき、選挙で現職の壁に臨むことを決め、総務省に辞表を出す時に一番大きな覚悟をしました。周りはみな反対で、強く引き留められましたが、福井の土地柄と県民のみなさんが大好きで、それを形にするためには覚悟が必要でした。大きな覚悟が決められれば決断も大きくなる。大きな力が発揮できる。退路を断つことで迷いが消え、選挙戦に全力で打ち込めました。副知事までと知事とでは、トップマネジメントの質が違う。責任も大きいが、自由度や選択肢の幅、社会への影響力が格段に違っている。「福井県から日本を変える」可能性が得られたと考えています。

カッコイイ大人とは?

何かを担うことに覚悟のある人です。大きな決断の前には覚悟が必要。覚悟がないまま何かを始めても、そのあとに襲ってくる困難の前ですぐにブレたり、諦めたりしてしまいます。覚悟ができていれば、ジッと耐え、泰然自若として乗り越えていけます。覚悟のある人の考えには深みがあり、言葉に重みがある。知事をしていると困難の連続。大きな事業の決断、災害、不祥事、政争など、先の見えないことばかり。目の前のことに振り回され、つい弱音を吐いてしまうこともあります。言い繕うのではなく、生きざまで見せられる人はカッコいいです。

今後の展望

私のフィールドは福井県ですが、地方自治体が果たす役割は大きく言えば同じですし、どこも同じような課題を抱えています。福井県から日本を変えていくことが私の目標です。コロナ禍でも、徹底した積極的疫学調査のほか、マスク購入券の全戸配布など全国初の施策を次々と進め、結果として重症化率は全国平均の4分の1、亡くなられた方の率も数も全国一小さく抑えられました。子育て支援も2人目以降の子どもは、所得制限なく保育料の無償化、高校も私立を含めて実質無償化をしています。県庁内の働き方改革も進め、男性育休は100%、今は3か月の取得を奨励し、平均取得日数も60日を超えています。これを全県下に拡大中。新しいことにも積極的にチャレンジし、福井で始め、福井でできるならと全国に広がっていくことを考えています。

若者へのメッセージ

禅には「いま、ここ、わたし(即今・当処・自己)」という言葉があります。過去や未来にとらわれず、いま自分ができることに全力を注ぐという意味です。いまの時代、一人ひとりが大切にされ、ウェルビーイングなど自由に自分のために生きることが認められ、この意味がとても目先の自分のことに矮小化されてきています。ただ、やはり自分は社会に生かされているという気持ちも大切にすべきだと思います。「いま、ここ、わたし」にとらわれすぎず、志を持って、社会のために自分がなせること、なすべきことを考えて突き進むことも重要です。わがままを捨て、志のために生きる。そこには自ずと覚悟が必要になります。覚悟の先に、新しい自分の姿が見えてきます。

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指揮者 西本智実

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元パラリンピック車椅子バスケット選手 京谷和幸

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写真家 ハービー・山口

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ハービー・山口

お気に入り

通勤用リュック

毎日の出勤や出張の際に背負うリュック。ノートパソコンや日程表など仕事用のアイテムのほか、衛星携帯、折りたたみ傘や充電器、急に必要となる薬など、何でも出てくる。ドラえもんのポケットと呼んでいる。

これまでに出した年賀状

結婚以来、毎年、家族一人ひとりに起きたことを一言ずつ書いて出す。干支にちなんだフレーズを添えて書いており、みなさんに楽しみにしていただいているし、家族の思い出にもなっている。