
明治大学法学部卒業。日本大学法科大学院修了後、司法試験に合格し弁護士となる。弁護士として、3年目には刑事事件では無罪判決を獲得。その後独立し、2019年鮫島法律事務所を立ち上げる。紛争解決のための理論と実務をより深めるために、熊本大学の大学院、紛争解決学専攻に弁護士として初めて入学し、2025年修了。現在は、弁護士として多用な紛争解決のほか交渉学の講師等も行う。
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原点は、親族が犯罪被害に遭った経験です。当時、私は法律を学んでいました。しかし、目の前で苦しんでいる人がいるのに、知識として知っているだけでは、何も助けられないという無力さを痛感しました。そのときに初めて、「法律は、ただ知っているだけでは意味がない。使って初めて、人を支えられるものになる」と強く感じました。この経験から、法律を使って人を助ける仕事に就きたいと考えるようになり、弁護士を志しました。そして実務に入ってからは、さらに一歩進んで気づいたことがあります。それは、法律だけでは、人は救いきれないことがあるという現実です。だからこそ私は、交渉学や心理学も取り入れながら、「どうすれば人が納得し、前に進めるのか」を追求しています。あのとき感じた無力さが、今の自分の仕事の原点になっています。
被害者支援において大切なのは、「その人の感情に、どこまで向き合えるか」だと思っています。怒りも、悲しみも、恐怖も、すべて当然の感情です。それを否定せず、しかしそのままにもしない。その感情をどう意味づけて、どう未来につなげていくか。そこに弁護士として関われることに、大きな責任とやりがいを感じています。
私にとっての覚悟とは、「自分の行動に責任を持ち、逃げないこと」です。被害者の方のお話は非常に重く、簡単に受け止めきれるものではありません。それでも、その現実から目をそらさず、感情と向き合い続けることが大切だと考えています。また、どのような結果になったとしても、それを引き受ける姿勢も必要です。弁護士の仕事は、すべてを思い通りにできるものではありません。だからこそ私は、依頼者の方に選択肢だけでなく、その先にある負担やリスクも必ずお伝えします。そのうえで進む覚悟があるのかを確認し、覚悟を持って選ばれた道であれば、代理人として全力で伴走します。それが、私にとっての覚悟であり、弁護士としての責任だと考えています。
「弱さに向き合いながらも、前に進み続けられる人」だと思います。自分の弱さや、他者の弱さを受け止めることは大切です。ただ、それだけでは止まってしまう。その上で、どんな状況でも前向きに行動し続けられること、そして物事を楽しむ余裕を持てることが、本当の意味での強さだと感じています。また、感情との向き合い方も重要です。感情に振り回されるのではなく、一度受け止めた上で冷静に判断する。しかし同時に、怒りや悔しさといった感情を、前に進むためのエネルギーとして使うこともできる。被害者支援の現場では、さまざまな感情に触れる機会があります。だからこそ、感情に飲み込まれず、しかし切り離すのでもなく、適切に扱いながら前に進む力が必要だと感じています。そうしたバランスを持ちながら、自分の人生も他者の人生も、前に進めていける人。それが、私の考えるカッコイイ大人です。
被害者支援の分野において、より多くの人が適切なサポートを受けられる環境を作りたいと考えています。この分野を手掛ける弁護士ももっと増やしたいです。また、交渉学の知見を活かし、紛争が激化する前の段階で関われる仕組みも広げていきたいと考えています。「起きてしまった後の対応」だけでなく、「起きた後にどう回復するか」そして「どう予防するか」この両方に取り組んでいきたいです。その一環として、現在、大学院での講師活動にも携わることになりました。実務で培ってきた経験や、交渉・心理の知見を、次の世代や他の専門職にも伝えていくことで、一人の弁護士としてできる範囲を超えて、支援の質と量を広げていきたいと考えています。被害者支援は、個人で完結するものではなく、社会全体で支えていくものだと思っています。そのために、実務と教育の両方から、この分野に関わり続けていきたいです。
自分の感じていることを、大切にしてほしいと思います。怒りや違和感、悲しみは、無視すべきものではなく、行動のきっかけになるものです。それを押し殺すのではなく、どう活かすかを考えてみてください。そのためには、自分の考え、価値観等を言語化できるようにしていくことも大切だと思います。

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