1989年3月 東京歯科大学卒業
1989年5月 三井生命保険相互会社 入社 歯科診療所
1990年4月 三井生命保険相互会社 歯科診療所 診療医長
2003年2月 パラシオン歯科医院にて夜間の診療勤務をスタート
2009年7月 博士(歯学)の学位受領(東京歯科大学)
2015年3月 三井生命保険相互会社 歯科診療所廃止に伴い退職
2016年4月 パラシオン歯科医院 勤務 診療医長
2019年4月 東京歯科大学 非常勤講師
同年 太陽歯科衛生士専門学校 非常勤講師
現在に至る。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
実は、父方の祖父は中国上海で小児科学会の会長をするほど有名な医師だったそうです。そこに生まれた私の父親を含む兄弟姉妹は、ほとんど医学の道を進んだと聞いています。時代は、文化大革命真っ只中、兄弟姉妹は、祖父、祖母の勧めで、その資格を捨てて欧米に留学したそうです。唯一、私の父親だけがアジアの日本を選び願書の不手際で、医学部の再入学が叶わず、歯学部に席を置くことが日本でのスタートになります。私が高校生の頃、反抗期だったのか「自分の道は、自分で決めたい、生物学者になりたい!」と言っていました。父の母校である、東京歯科大学に合格後、入学を促すために父の計らいで彼の同級生であり、大学の教授であった衛生学の高江洲先生に面談させていただいた際、「生きている人間の体の中に手を入れる事が許されている職業は、医師と歯科医師しかいないよ。そのライセンスを取ってから、生物の道を極めたらもっと特別な見方ができる学者になれるかもよ」と言われました。気がつけば、すっかり歯科医師という職業の魅力にはまってしまい、現在の仕事に就いています。
歯科医院は、人にとって結構頻繁に行かなければならない場所で有りながら、ネガティブな場所の代表格ではないかと思います。私は、歯科医師の子供でしたので、そんな事を感じたことはありませんでしたが、「歯医者さんは、大嫌い!」と言う人の多いこと。今、私は歯科医院に居るわけですから、こちらが変わることで、患者さんの表情はみるみる変わります。通院する度に、どんどん変わるのでこんなにやりがいのある職業は他にはありません。大嫌いな場所に来ていただいて、大好きになって帰ってもらうわけです。スタッフとチーム医療をすることで、患者さんから直接的に感謝(笑顔)をもらうことができ、結果として仕事の成果を認め合うことが出来る仕事なので、これを体感した人はきっと病みつきになるはずです。
患者さんは、それぞれ色々な理由で来院するわけです。1対1で対話することが歯科治療の根本です。常に自分に出来る最高の治療を提供したいと考えています。それには、覚悟が必要です。また、医院を継続的に発展させる事で、スタッフ全員の生活の向上を図る事を私の覚悟と考えています。人生の覚悟の瞬間は3つあります。一つ目は、前記の歯科大学に入学を決めたとき。二つ目は、三井生命(現在の大樹生命)保険の歯科診療所に入社して2年目に当時の上司であり、私の恩師である、中川重俊先生から、「私のあとを頼めないか?」と打診をうけました。それを受けて、父に「これを受けると戻れない事になるよ!」父は、「そうしなさい!対象患者が限られたライフステージの中で、予防歯科のスペシャリストになりなさい。」この言葉をきっかけに27年間三井生命では、自分の成長のために貴重な時間と経験をいただきました。途中で大学の衛生学に戻り、学位をとることも出来ました。三つ目は、2003年の初め父から「体力、気力も大分失くなり、自分の医院を閉めようと思う」と言われました。これに対して、急に何も無くなると、ますます老け込むと思い、「自分の仕事(三井生命)は、継続するけど、夜の診療をはじめてみたい。そうすれば、親父は午前中の診療だけでもやって、しんどい治療内容は、私に回せば、もう少し歯科に留まれるのでは?親父の治療を頼りにしている患者さんもいっぱいいるよ!」「よし、もう少しやってみるか!」の少し明るく、少し困っているような父の声を聞いた瞬間。それから、三井生命を退社するまでの12年間は、9時~17時までは三井で予防を中心とした歯科治療、18時半~22時までは地元の越谷で地域医療。その分、家庭にいる時間は大分少なくなってしまいましたが、二つのフィールドをもらうことで大きな成長をさせていただいたのは事実です。
チャレンジし続ける事ができる、精神の強い人。弱者(痛み)の気持ちを理解しようとする優しい気持ちを持っている人。人を巻き込んでいける求心力のある人。自分の仕事に誇りを持っている人です。
縁があって私たちの歯科医院に来ていただいている人に、安心安全を通じて明るく笑顔を提供し続けたいです。そのために、勉強を怠らず、良いと思ったことは先ずはチャレンジし、それを患者さんに還元する。上手くいったことは、若い後輩たちに伝え、バトンタッチをしていければ嬉しいです。
答えは直ぐに出ないことを知ってもらいたい。自分を信じて、苦しい先には、あなたの成長した姿が必ずあります。決して妥協をせず自分の目標に向かって突き進んでください。突き進んだ先にはきっと、自分自身にしかない明るい未来が待っています。
城崎温泉を旅行のおり、店奥に有った白い鞄に目が止まり、即決で購入。
ここぞという、講演や発表の時に使わせて頂いています。
10代前半の家族旅行で、祖父母に会いに行った時、父親からのプレゼント。それから、今までの自宅の鍵と共に使い続けています。私の御守りのようなものでしょうか。