1993年福井県生まれ。総合型選抜・教育戦略アドバイザー。兵庫教育大学大学院修了後、複数大学で教鞭をとり、東京学芸大学大学院博士課程にも在籍し、教育学の研究で受賞多数。現在も大学教員・研究者として活動する一方、株式会社STRIX代表取締役、学校法人隆松学園理事長、こども家庭庁審議会委員、全国保育士養成協議会試験委員、ASOBI書房創業者など多角的に教育改革へ取り組む。近年は、高校の探究学習と総合型選抜を接続する「探究学習の出口戦略」を中心テーマとし、学内外が協働する「若者のミライBOOSTパートナーシップ」の構築を推進している。
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私は26歳から大学教員のキャリアを始め、受験の面接官や採点者として毎年100名近い受験生に対応してきました。評価者である大学教員は研究の文脈に慣れ親しんでいます。そのため、その観点を知らない受験生の対策は方向性がズレてしまい、努力が正しく評価されにくい場面を多々見てきました。そこで、受験生が本質を捉えた的確な準備を行えるよう、個人で総合型選抜の支援を始めました。結果、依頼は途切れることなく4年半にわたり受験生と向き合ってきました。その後、より多くの受験生、高校生の将来に貢献するためSTRIXを設立し、受験指導の専門チームを組織しました。現在は受験対策にとどまらず、高校の先生方と連携し、VUCAの時代に対応できる教育の実現をめざして、探究学習やアントレプレナーシップ教育を学校内インフラとして整備する取り組みに注力しています。
とにかく人と会うようにしています。教育が何かという問いは難しいのですが、その土台は間違いなく「人」です。なので、教師、生徒、塾講師、教育事業者、経営者、ほかにも様々な方と出会い、話をして価値観を知り、いずれは教育を包み込めるようなチームを築くきっかけとなるように動き続けています。
火葬場で人の死を山ほど見てきたことです。毎回印象に残るのは、残された人たちの姿です。実家がお寺で、私は長男だったので小学生の頃から葬式に出るのは当たり前でした。その後、必ず火葬場にも行き、お経を唱えていました。他人の何十倍も人の死を見てきたわけですが、その結果、小学5年生の頃には「明日は目を覚まさないかもしれない」と自分を納得させてから眠りにつくようになりました。これは今でも変わりません。ですので、昨日も今日もおそらく明日も、今日が最後の1日であったとしても納得できるよう努めています。こう思うと、身近な大事な人や自分と関わりを持ってくれた方を大事にできます。こうした人との繋がりが、STRIXの事業にも活かされています。
大概のことは笑ってやり過ごせる人かなと思います。いわゆる「余裕」です。なんとなく、余裕のある人は自分に対する期待と諦めをバランスよく内に住まわせている気がしています。自分に期待をするには努力の対価として成功体験が必要です。一方で、自分を諦めるには努力が実らなかった挫折や自分の力では埒が明かない環境が必要です。いずれにしても長い期間をかけて世間を洞察し、捉えた物事を深く考え、しかも行動に移す勇気と情熱が必要になります。こうした人間としての厚みや深みが余裕を感じさせるのではないかと思っています。
若者が自分の将来に期待を抱ける社会を実現することです。そのためには、探究学習を受験やキャリア教育に接続する必要があります。また、円滑な接続のためには学校というガラパゴスを社会に開き、教育を経済圏へ繋ぐことも必要だと考えています。私に残された時間をかけて、教育の現場から若者の持つ時間にアクセスしたいと思っています。
このサイトを訪れる若者の多くは、世の中に一石を投じたいという思いや、何かを成し遂げたいという野心を抱えているのではないかと思います。私からは、2つだけお伝えしたいことがあります。まず1つ目は、怖くてもやってみることです。人は誰かに誘われた時、つい面倒臭さやメリットを天秤にかけて返事を保留しがちですが、それでは遅い。チャンスは他の誰かに回ってしまいます。よほど不利益がない限り、思い切って受けてみてください。経験して損することは基本的にありません。すべてが糧になります。2つ目は、人とつながることです。自分が思う以上に、個人でできることには限界があります。関わってくれた人を大切にしていけば、いつのまにか周囲に人が集まり、やがてチームとして大きな力を発揮します。簡単なようで実践は難しいですが、ぜひ心の片隅に置いていただければ幸いです。
基本的に物に思い入れがないのですが、大学に就職した際に妻からもらった名刺入れを今も大事にしています。黒い物しか持たない自分が、唯一保有する別色のアイテムです。
私と常に行動をともにする愛用のPCです。出先ではスマホも試しましたが、新幹線での移動中はPCが一番効率的です。10分の隙間時間でも仕事を進めたい私には欠かせません。
