私のカクゴ

南砺市民病院 院長 清水幸裕
しみずゆきひろ

清水幸裕

富山県生まれB型
職業:南砺市民病院 院長
趣味:音楽鑑賞、スポーツ観戦
座右の銘:百折不撓

1982年富山医科薬科大学(現富山大学)医学部医学科卒業。1986年富山医科薬科大学大学院医学系研究科修了。1987年京都桂病院内科医員。1988年米国ピッツバーグ癌研究所研究員。1991年富山医科薬科大学附属病院助手(第三内科)。1996年米国スクリプス研究所研究員。2001年富山医科薬科大学附属病院講師(第三科)2004年京都桂病院消化器センター内科部長2008年南砺市民病院、内科部長。2010年南砺市民病院、副院長兼診療部長兼内科部長。2014年南砺市民病院院長。2022年⽇本政治法律学会、現代公共政策学会賞受賞。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

親族に医師はいませんでしたが、小さな頃から何となく医師になりたいな、と思っていました。父が医師を志しながら、先天性の心臓病であきらめた話を小さなころからよく聞いていましたし、症状で辛そうにして医師のお世話になっているのを見たりしていましたので、自然と病気を治す医師に憧れていったのだと思います。その中で、私が高校2年生の時に父が心臓の手術を受け、その後に元気になった経験があり、その時担当医に大変感謝しました。そして「医師になろう」という気持ちが固まっていったのだと思います。当然、心臓外科医あるいは循環器内科医になりたかったのですが、肝臓を専門としていた先生に強く勧められたのがきっかけです。

現在の仕事への想い

まず、医師というのはとてもやりがいのある職業ですが、「患者さんがいて初めて医師として働ける」職業だということを忘れないようにしています。ですから、医師として大切にしていることは、「患者さんに少しでも安心を与え幸せを感じてもらうこと」「常に患者さんの立場に立って最善の方法を考えること」です。そのためには、コミュニケーション力だけでなく患者さんの気持ちを感じそれに十分応えられる人間力が必要だと思っています。医師は常に命と向き合っていますし、患者さんの人生とも向き合っています。命・人生について常に学んで考え、そして悩むことが必要だと思っています。そして、医師として、また人間として成長し続けることが重要だと思っています。その総合力が医師の真の実力であり、患者さんに必要とされる能力だと考えて日々勉強を続けています。

あなたにとって覚悟とは

何か大きな決断をする時に必要な心構えです。私にとって大きな覚悟は2回ありました。1回目は、30歳で米国に留学することを決めた時です。大学院で肝疾患の免疫学を研究したかったのですが十分できず、教授にも勧められて30歳で米国に渡りました。2年半の留学中、6本の論文を雑誌に掲載することができました。もう一つの覚悟は、現在、院長を務める南砺市民病院が国際病院機能評価であるJCIを受けることを決めた時です。今までJCIに認証されてきた病院は大規模で有名な病院が多く、当院がJCI認証を目指すべきかどうか迷いもありましたが、「どんな場所にあるどんな規模の病院であってもJCI認証の基準である患者安全と医療の質は病院の基盤としてもっとも大切なものである」と考えて、チャレンジすることとしました。認証までの道のりは平坦ではありませんでしたが、病院にとっても職員にとっても誇りになっていると考えています。

カッコイイ大人とは?

かっこいいというより理想の大人と言った方が適切かもしれませんが、私は病院で職員の皆さんに「YKK」を大切にしてくださいと言っています。YKKとは富山県にあるファスナーやサッシの会社ですが、YKKの「Yはやさしさ」、「Kは志」、もう一つの「Kは覚悟」です。この3つは人間として、また職業人として大切な3要素だと思っています。さらに覚悟を持って志を成し遂げるためには、地道な努力と挑戦し続ける勇気が欠かせません。人知れず、ひたむきに努力し続け、常に今の自分を超えていく姿勢が重要だと思っています。ただ、この2つのKだけではかっこいい大人とはいえません。他人を思い、常に他人の立場に立って物事を考えるやさしさ(Y)は絶対に必要だと思います

今後の展望

臨床倫理に注力しております。患者さんの意向、関係者全員の最善の利益を考え、2015年から活動を開始し、南砺市全体から富山県全体にその輪を広げるために中心的な役割を担っています。臨床倫理は医療の本質の重要な一部であり、医療・ケアが行われている全ての現場で大切にしていただけるよう貢献したいと思っています。もう一つは、JCI認証です。患者さんの安全性の担保。高品質な医療の提供。院内で継続した改善活動が行われる仕組みがあるか。患者さんの安全、医療の質にはゴールはありません。改善を続け、患者さんに本当の意味で信頼される最高の病院を作り上げたいと思っています。最後に、南砺市民病院では総合診療医を育成していますが、まだ、どのような医師なのか一般の人には知られていません。これからの地域医療を支える医師として総合診療医が地位を確立し、臓器専門医とどのように連携するのが患者さんにとって最も適切な医療なのかを追求し、南砺市民病院で実現したいと思っています。

若者へのメッセージ

目標を持つこと、それも高い目標がいいです。そして、自分がこうしたい、こうなりたいという中に必ず、「自分以外の人のために」という要素も入れていただきたいと思っています。人間は自分のためよりも他人のための方が頑張ることができると思っていますし、その方がやりがいがあり、結局は他人も自分も幸せになれると思います。そして、高い目標を達成するためには自分を磨くことと覚悟を持って挑戦する勇気をもつことが必要になると思っています。常に自分自身が成長することを心掛け、一つでもいいですから、これは「自分の誇りだと信じられるもの」を獲得するために努力を続けられることをアドバイスしたいと思います。

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手帳

基本的にはアナログ人間かもしれませんが、予定やメモなど、今でもすぐに手帳に記載しています。自分にとってはスマホやPCなどより重要なアイテムです。