私のカクゴ

東郷医院 院長 東郷清児
とうごうせいじ

東郷清児

鹿児島県生まれO型
職業:東郷医院 院長
趣味:格闘技、絵を描くこと
座右の銘:知は現場にあり

鹿児島大学医学部卒業。医療と福祉の連携モデルを築くことを目指し、大学病院勤務を経て1992年に上京。都立病院の精神科、赤十字病院の内科などに勤務する傍ら、武蔵野市内の診療所で在宅医療に携わる。その後、1999年から8年間、市中病院の在宅診療部長を務め、2006年より在宅療養支診療所の院長として在宅医療に専門的に取り組んでいる。在宅医療の経験は30年以上に及ぶ。診療の傍ら、個人団体の設立も行い、地域における講演会やイベント、集いの場作りなどの活動にも力を注いできた。著書に「なぜ、在宅では「いのち」の奇跡が起きるのか」などがある。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

大学5年の夏休み、同じラグビー部の親友から心身障害児施設での2週間の実地研修に誘われ参加しました。講義以外は子どもたちとの遊びが研修でした。日を追う毎に私はその無邪気な笑顔と純粋な瞳に魅せられていき、子どもたちもまた常に私にまとわりつくようになりました。最終日、施設長が講義の中で仰った次の言葉によって、私は在宅医療の道へと導かれることになりました。「普通の子供と内面は何ら変わらないこの子たちは、障害があるというだけで、病院と施設しか居場所がないのです」病気の治癒が見込めない人たちに対する社会の関わり方に疑問を持った私の中に、その課題に正面から向き合える場所で働きたいという感情が生まれたのです。

現在の仕事への想い

医療機器や医療技術の発展などに伴い、医療は細分化され専門化が進みました。今後はAI(人工知能)による効率的かつ確実な診断や治療が、さらに多くの病気を克服していくでしょう。しかし 「身体は生かされながら、心は死んでしまっている状態」それを人は「幸せ」とは呼びません。何故なら、幸せかどうかを感じるのは、身体ではなく心だからです。医療の進歩で世界一の長寿国となった我が国のお年寄りの幸福度が、海外に比べてなぜこんなにも低いのでしょうか。医療者に必要なのは、知識やスキル、テクニック以前に、奥にある 「気持ち」だと私は感じています。医療の進歩にはすべからく医療マインドが伴わなくてはなりません。

あなたにとって覚悟とは

現在、在宅医療は地域の多職種のネットワークの中で展開され、他の診療所や訪問看護ステーションとの連携、最近では夜間や休日の診療のサポートをしてくれる組織の参入もあって、ひとりの医師への過度の負担は無くなりました。私が在宅医への道を決めたときには、介護保険の「か」の字もない時代でしたから、「24時間365日、患者さんの在宅生活を自分ひとりで支える」それが私の覚悟。そんなわけで私は、専門の神経内科以外の医学を現場で積極的に学び、様々なタイプの老人施設や保健所でも働き、在宅では、看護、介護、リハビリ、相談などの業務もこなしました。やがて私は、在宅医療は医療だけでは成り立たないことを確信するに至りました。

カッコイイ大人とは?

これは、「インド独立の父」と呼ばれたマハトマ・ガンジーの言葉です。彼は、幾度となく投獄されながら、非暴力、不服従の原則を徹底的に実行し、1947年 、「インドをイギリスの植民地支配から解放させる」という目標を達成しました。言葉ではなく生き様そのものが周囲の道しるべとなるような存在、それがガンジーでした。私にとっての理想像です。そこを目指すならば、いかなる障害も逆境も跳ね除けて、諦めることなく行動し続けられる「信念」と「情熱」が必要。そして何より大切なのは「何を成し得たかより何を成そうとしたか」であると私は考えます。

今後の展望

私は、「医療」「福祉」「住民」を繋ぐ使命を胸に、これまでに3つの組織を設立し、講演会や地域イベントの開催、喫茶室や相談スペースの提供、外出困難な患者さんたちとのバス旅行やカラオケなど、多岐にわたる取り組みを実践してきました。しかし、医療業務と地域活動の両立は困難であり、現在はどの組織も活動を休止しています。還暦を迎えた今年、私は、30年間にわたる在宅医療の現場から少し距離を置いて、超高齢社会の問題や課題の解決に本格的に取り組む決意を固めました。在宅医療についての情報を発信し、その普及に努めながら、地域における職種や立場を超えた結びつきを深めるために、再び組織の活動再開に挑戦したいと考えています。

若者へのメッセージ

鹿児島で生まれ育って、鹿児島の大学で医学を学んでいる時、周囲の期待通り伯父の経営する診療所の跡を継ぐものと、自分自身、漠然と思っていました。しかし卒業間近の実地研修で進路が大きく変わりました。「日本の医療と福祉を変える」という湧き上がる情熱を抑えきれず、周囲の反対を振り切って上京。犠牲も伴いましたが、全ては私自身が決めたことなので後悔は全くありません。心が動いたら、是非チャレンジして下さい。自分の力を自分だけは決して過小評価しない。別に偉業を成し遂げなくてもいいのです。好きでやっていることが、巡り巡って人の役に立つ。あなたがそう「生きる」こと自体が社会貢献であり、未来創造へと繋がるのです。

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