
大手電機メーカー入社 大学卒業後、大手電機メーカーに就職。帰郷、入社 入社から約3年後、実父が病に倒れたことを機に退職。看病のため横浜に戻り、家業である「株式会社高尚」に入社。事業拡大 ビル管理・不動産賃貸業に従事する傍ら、自社ビルへのテナント誘致活動をきっかけに飲食事業へ参入。割烹ダイニング「和互(わごう)」をオープンし、成功させる。現在 2005年(平成17年)、代表取締役社長に就任。 現在は不動産管理、飲食、CAD図面作成など多角的に事業を展開し、横浜の地域活性化にも尽力している。
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私のキャリアの原点は「空間デザイン」への興味にあります。日大芸術学部を卒業後、街の明かりや空間を作ることに魅力を感じ、電機メーカーに就職しました。当初の希望とは違う配属先でしたが、「これも何かの縁」と捉え、目の前の仕事に取り組みました。転機は父の看病のために横浜へ戻り、家業に入ったことです。当初は不動産の仕事としてテナントを探していましたが、リサーチを重ねるうちに「飲食店経営そのもの」に面白さを感じるようになりました。父が亡くなり、事業承継という運命の流れの中で、「自分がやらなければならない」という使命感と、かつての「空間を彩りたい」という感性が繋がり、未経験ながら飲食事業への挑戦を決意しました。
社名の「高尚」には先代への感謝を、「和互(わごう)」には「人の和(輪)」を大切にする願いを込めています。私が仕事をする上で最も大切にしているのは、「誠実、礼儀、和」を持って、素直に生きるということです。「素直さ」や「自分らしさ」とは、単に好き勝手に振る舞うことではありません。周囲への感謝(礼儀)を持ち、他者との調和(和)を重んじ、嘘偽りなく向き合う(誠実)。この3つを徹底してこそ、初めて本当の意味での「素直な生き方」ができると考えています。 私たちは命をいただいて商売をしています。だからこそ、スタッフ一人ひとりがこの「礼儀と和」をベースに、良い点は伸ばし、修正すべき点は素直に受け入れる。そうした人間としての成長が、お客様にとっての「特別な店」を作ると確信しています。
私にとっての覚悟とは、「規律、礼儀、和を重んじ、それを「実践」し、「やり切る」こと」です。頭で考えるだけなら誰でもできます。しかし、日々の規律を守り、礼儀を尽くし、和を乱さずに、決めたことを最後まで「やり切る」。この泥臭い実践の中にしか、真実は宿りません。 結果が失敗でも構わないのです。中途半端ではなく、規律を持ってやり切った上での失敗ならば、それは必ず次の糧になります。逆に、失敗を恐れて実践しないことこそがリスクです。未経験から飛び込んだ私も、この「実践とやり切り」を徹底してきたからこそ、多くの人に支えられ、今ここに立っているのだと腹を括っています。
私が思う「カッコいい大人」とは、「自分に素直に、楽しく生きている人」です。 美大時代、強烈な個性を持つ仲間たちは皆、自分の作品に真剣に向き合い、人生を楽しんでいました。しかし、勘違いしてはいけないのは、彼らはただ自由奔放なだけではないということです。「礼儀」や「和」といった人としての基本(ベース)を大切にしているからこそ、その上に成り立つ「自由」や「素直さ」が圧倒的な「自分らしさ」として輝くのです。 型破りであっても、型(礼儀、和)を知らないわけではない。年齢や立場に関係なく、そうした基本を大切にしながら、自分の幅を貪欲に広げている大人でありたいと願っています。
これからの展望として掲げているテーマは、「食×健康」です。 私自身、温泉やスポーツで心身(心身健全)を整えることを大切にしていますが、やはり「心と体の健全」こそが豊かな人生の基盤です。具体的には、単に美味しいだけでなく、伊豆諸島の食材など普段あまり口にしないような出会いを提供し、お客様に「ワクワク」を届けたいですね。お客様が店に来て、「こんな発見があった!」と心が満たされ、明日への活力が湧く。規模の拡大よりも、お客様にとって代わりのきかない「特別な存在(オンリーワン)」になることを目指し、「食と健康」の可能性を探求し続けます。
社会に出ると、理想と現実のギャップに直面し、「こんなはずじゃなかった」と思うことが多々あるでしょう。しかし、そこで立ち止まらないでください。大切なのは、どんな時も「自分らしく、楽しく生きる」こと。そして、壁にぶつかっても「気持ちを強く持って前に進む」ことです。 七転び八起き。失敗しても、また起き上がればいいのです。ただし、その過程で「礼儀」や「感謝」を忘れてはいけません。自ら行動し、やり切った経験は、間違いなく皆さんの人生を豊かにします。若い感性と柔軟な発想を武器に、限界を決めず、自分の可能性を信じて突き進んでください。

常に持ち運んでいる大切な粉末状のお香で、少量を手に取り肌に擦り込んで使います。
大事な場面など、「清め」として使うことが多いです。

日本の職人に思いがこもっており、革の質感、雰囲気がとても良く、気に入っています。中には常にお香を入れています。