社会福祉法人小田原福祉会 会長 時田純
ときたじゅん

時田純

東京都生まれAB型
職業:社会福祉法人小田原福祉会 会長
趣味:読書、思索
座右の銘:人は人として存在するだけで尊い

1927年9月29日生まれ(94歳)。小田原市職員、小田原市市議会議員(3期)を経て、1977年社会福祉法人小田原福祉会設立。理事長就任(2019年会長に)。この間、神奈川県福祉施設士会会長、全国社会福祉協議会老人福祉施設協議会副会長、神奈川県社会福祉協議会老人福祉施設協議会会長等を歴任。

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来歴

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なぜ今の仕事に?

青年期に満州建国大学へ進学し、敗戦により痛烈な挫折感を味わった体験から、国民が主権者であるとの自覚を深く持ちました。引き揚げ後の戦後の復興期に小田原市役所に入り、ソーシャルワーカーや福祉施策の経験を重ねました。38歳から12年間市議会議員を務め、50歳で老人福祉事業の起業を決意、特に資産があるわけではないにも拘らず多くの人の支援を得て、公益法人である社会福祉法人を設立しました。特別養護老人ホームの開設以来先駆的な実践により、総合的な在宅支援サービスや居住支援事業、認知症グループホーム、定期巡回・随時対応型訪問介護看護など、40の事業所を擁する高齢者総合福祉施設を経営しています。

現在の仕事への想い

世界の偉人と言われる人々の共通点は、「他者に対する献身」です。釈迦が説いた最高の経典「法華経」には、「衆生を憐れむが故に此処に人間に生ず」という一節があります。釈迦が人間として生まれてきた由縁を説いたものであり、「人間は人間を助けるために生まれてきた」という教えです。人間が人間である由縁は人を助けることが使命であり、苦難を抱えている人を見捨てずに援助するという意味です。それは自己犠牲ではなく自分自身の人格を向上させ、心豊かに生きる原点なのです。

あなたにとって覚悟とは

50歳の時交通事故で、肋骨を8本骨折するほどの瀕死の重傷を負い死線を彷徨いました。命を取り戻した時、生涯を老人福祉事業に賭ける使命を自覚しました。この折に特にアルベルト・シュバイツェル(ノーベル平和賞受賞)の著書「わが生い立ちの記」に大きな示唆を得ました。著書では「人生において多くの美しいものを手に入れた者は、その代わりに多くのものを提供しなければならない。自分の苦悩を免れた者は、他人の苦悩を軽くしてやる責務を感じるべきである。私たちはこの世に存在する不幸の重荷を皆で担わなければならない」と述べ、自ら未開の地赤道アフリカに渡り、現地の人々の医療と福祉に献身し崇高な生涯貫いた人生に共感しました。この時に自覚した使命の道を歩み続けて今があります。私の生き方のすべてです。

カッコイイ大人とは?

理想の人物像はヨーロッパ最大の哲学者であり、ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者(生物学、地質学、自然哲学等)、政治家、法律家であったゲーテです。彼はライフワークであった戯曲「ファウスト」のなかで、82歳の死を前に次のように述べています。「人間の倖は他者のために働いていく中にのみある」と。他者の倖のために働くところにのみ人間としての最高の生きがいと喜びがあると教えたのです。自己のことのみに終始していては、生きがいも得られず人生の豊かさも味わえないという示唆に、生涯の生き方を学びました。

今後の展望

人類未踏の超高齢化少子化社会を辿る日本、すでに人口減少社会に突入し働き手の減少に伴い、経済力の低下が避けられなくなってきました。さらに後期高齢者の増加に伴う介護・医療などの社会保障費の増大により、すべての制度が機能不全に陥り苦難の連続が予想されています。このような時代だからこそ戦争のない平和な社会の維持が政治の最大の課題です。そのためには諸外国との平和外交の維持継続が必須であり、さらに安定した政治体制が持続されなければなりません。何よりそうした国を維持するためには、国民が賢くならなければならず、その基本は生涯学び続け思索し続けることです。国民の団結が今こそ必要です。

若者へのメッセージ

世界は今や地球規模で厳しい環境変化に直面し、各国・各地域で甚大な自然災害が発生しています。加えてコロナウイルスの感染は益々猛威を振るい、さらに世紀を越えた困難な問題が次々に起きています。これらの解決には知識を持っているだけでなく、状況に合わせて知識を活かす力が問われます。そのような実社会で通用する「生きる力」を育むためには、教育現場だけでなく家庭の中でも対話と主体的な学びが必要です。仏教を説いたインドの釈迦は80年に渡り膨大な経典を著わしました。その中で最高の経典である法華経には、人間が人間として生まれてきた使命が説かれています。「愍衆生故生此人間」(みんしゅじょうこしょうしにんげん、衆生を愍れむが故に此処に人間に生ず)という一節です。「人間が人間として生まれてきた由縁は、『人間でなければ人間を救えないからである』と教えています。人間に生まれてきた使命は人を助けるためである」と改めて心に刻みたいものです。

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新聞記事

当法人が日本で初めて開発に成功し「介護食」と名付けたその食事について、1987年9月14日朝日新聞「今日の問題」というコラムに、当時記者をされていた大熊由紀子さんが、「敬老精神」というタイトルで執筆して下さった記事です。掲載後、全国から多数の問合せがあり、嚥下障害で困っている方が大勢いるという事実に気付かされました。

表彰状

多くの研究者や実践者の方々の協力を得ながら、数年の試行錯誤を経て開発した「介護食」は、嚥下障害のある方でも飲込みやすく、安全に美味しく食事を摂ることができる食品として、日本で初めて誕生したものです。さらに栄養的にも優れていることが評価され、平成3年10月日本栄養改善学会から学会賞を受賞しました。