大阪大学基礎工学部卒業。住友重機械工業にて、電子線、陽子線などの加速器事業、医療分野への応用では、医療器具の電子線滅菌などの事業の立ち上げの部署に配属。その後医学を目指し、浜松医科大学大学に入学。卒業後、心臓血管外科(特に大動脈疾患)の教授を擁し、心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科、乳腺外科、小児外科、救急部を併せ持つ第一外科に入局。その後、耳鼻咽喉科に転科。現場一筋で、2006年、上石神井耳鼻咽喉科開業。家族やスタッフ、近隣の多くの方たちに支えられて、現在に至る。
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妻が願ったからです。「男は女のためにある。女とは妻のことである。」それが私の信条でした。世のため、人のため、になることであれば、職種は何でもよかったです。妻はさらに、「どんな仕事でも社会の役に立っているけれど、あなたは医者が向いている」と勧められました。
医療業界、首をかしげることも多いです。それはそれとしてただひたすら、目の前のあなたの幸せを願い、医療行為を行うのみです。どんなに予防をしても気を付けていても、病気になったり、事故的なことは起こるものです。いざという時、できる限りのことをして差し上げる。できれば、「医療従事者や薬屋さんは公務員にしてくれないかなぁ。その方が気楽なんだけどなぁ」なんて思うことがあります。
わたしにとって、覚悟とは、祈らざるを得ない心境の中で決断すること。そして、行うことです。毎日が勝負、一人ひとりの診察が真剣勝負です。医者の予言はあてにならない。明日のことは誰にも分らない。明日のあなたがよりよくなるような可能性を高めることを、処方などを通じて行う。常に祈るような気持ちです。最近は、無意識のうちに、手を合わせることが多いです。非常に大きく覚悟したと感じる、私の経験は、数え上げると沢山あり、緊張の連続でした。いずれの時も覚悟なしではできないことばかりでした。本当に「よく今日まで無事に生きてこられたものだ」と感じています。感謝以外の何物もありません、そして、今、妻の死を乗り越えるときと覚悟を決めて、出版、出演しています。
「私は大人」と思っている人にかっこいい人はいないんじゃないかな、と思います。かっこいいと思う人は、確固とした信念を持ち、それに準じて生きる人。場合によっては、それに殉じる人。年齢は関係なく、そうである人がかっこいいと思います。むしろ「私は大人」と思っている人はかっこ悪いんじゃないかって思います。ただ、広く大きな、知識と経験と経済的な余裕を持った人が、これからの人たちに、その人の成長や幸せを願い、よりよい対応をしてあげるとき、これからの人たちには、その人が、かっこいい大人に見えるかもしれない、とは思います。自分の信念、自分の命より大切だと思えることを見つけてほしいです。
気力、体力、人材の枯渇により、診療時間は減っていってしまうかもしれませんが、より深く、広く、大きく、皆さんの幸せに貢献できるように努力したいとは思っています。書籍を出版したり、このようなメディアで発言しているのも、そのためです。
君たちがすでに時代を動かしています。すでに君たちの時代。確固たる信念、自信と誇りを持ち、うまずたゆまず、生きてほしいです。その強い信念で、争うのではなく、相互理解、愛し合ってほしいなと思います。
学生のころから、それから、ペーパーレス時代の今であっても、勉強に、仕事に、手放せません。誰にも言えない胸のうちまで、見届けてくれています。
中に名刺は入っていません。自動車免許証とカード類が入っています。セゾンカードのパートナーとなっている、私のお財布です。