2006年東京農工大学卒。獣医師。浜松市の動物病院で6年間勤務した後、横浜市内の夜間救急病院で10年勤務(7年間は現場責任者を務める)。2022年6月に横浜動物救急診療センターを開院し院長に就任。経営者としては合同会社VECCS横浜の代表を兼任。学術講演、学術書執筆、学会発表多数。英語学術論文1本。
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幼少期より人との関わりが本当に苦手で、動物と関わる仕事であれば何とかなると思ったのが獣医師を志したきっかけです。ある日、自分の甘い判断で動物の救急状態を見過ごして死なせてしまうという出来事がありました。救急獣医療をしっかりやりたいと思ったのはその時です。
経営者としては評価されないかもしれませんが、できるだけ現場に出て率先して診療に当たり、丁寧に診察をする姿を見せるようにしています。また、スタッフにはできる限り労務環境を整え、賃金として還元するよう努力しています。
長年務めた夜間救急動物病院に退職願を出した時です。理想の救急診療体制を作れるよう前職では努力していたつもりですが、実際のハードルは高く会社員としてこれ以上わがままを言うことはできないと理解し、次の日には家族にも同僚にも相談せず退職願を提出しました。転職も開業も次の準備など一切していない内に提出しましたが、ある意味退路を断ったことで真剣に次のことを考えることができたかなと思っています。
常識的な行動や言動を心掛け、スタンドプレーをせず、やるべきことをしっかりやる大人がカッコイイと思います。獣医療では手術が早いことや、腕がいいことは素晴らしいことですが、それだけではどうぶつは助かりません。手術後のケアや看護があってはじめてどうぶつは命を救われます。まずは決められたことをコツコツやっていく大人がカッコイイ大人です。
今の病院が地域に根付き、愛され頼られる病院であり続けることが望みです。同時に救急獣医療において学術的貢献のできる施設でもありたいと思います。特に救急のどうぶつを診る当院でいうと地域の動物病院の先生方の協力があって成り立っている動物病院ですので、先生方からの信頼は欠かせません。だからこそ周囲の獣医師から信頼を得られるようになっていくことが目標です。
無理をせず、自分の能力とキャパシティを理解しやれることをしっかりやることが大切です。自らが凡人だと弁え偉人やカリスマの真似をせず、まずは足元をしっかり固めて、悪いことはせず人の役に立つことを考え、焦らず慌てず時を待ってみてはいかがでしょうか。
心音や呼吸音を調べるための道具ですが、首にかけていると、丁度良い緊張感が生まれるような気がします。
心肺蘇生インストラクターチームで作ったスクラブです。数少ないインストラクターとして年に数回、心肺蘇生実技講習の講師を務めており、他のインストラクターや講習の参加者から良い刺激をもらっています。