高校を中退後、音楽の道を志して上京。20歳からは東京の不動産仲介会社に勤務し、23歳頃まで現場で経験を積む。その後は福岡を拠点に、複数のマンションデベロッパーにて企画、開発業務に従事。住宅事業の立ち上げや拡大にも携わる。その後、株式会社SAI建築で代表を務め、戸建住宅や空間デザインの分野で実績を重ねる。現在は株式会社First one.デザインを設立し、次世代の暮らしを提案し続けている。
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もともと音楽の道にいましたが、辞めた時「経済的に成功したい」と思い、不動産業界に飛び込みました。その後、住宅事業を立ち上げた際、お客様に非常に好評をいただき、「住むだけ」の家ではなく、「帰りたくなる家」「楽しさのある家」を作りたいという想いが芽生えました。多様な価値観が広がる中で、住宅ももっと「オンリーユー」な存在になってほしいというのが出発点でした。オーダーメイド住宅にすると費用も高くなりますが、デザイン性と住み心地を両立した「ちょうどいい家」を広く提供したいと思ったのです。
現在の仕事で一番大切にしているのは、「実際に住んで快適な家を提供すること」です。見た目だけでなく、暮らしやすさを重視し、その上でお客様の個性に合った空間を取り入れています。私自身が「ここをこうしたい、ああしたい」と実体験から感じたことを活かしているからこそ、施工に携わる大工さんも、自ら戸建てに住んだ経験のある方しか依頼しません。住んだことがあるからこそ分かる気づきがあり、自分の家を建てるつもりで真剣に向き合っていただけるよう、業者選びにも強いこだわりを持っています。
私にとっての覚悟の瞬間は、会社員から経営者に転じた時でした。ディベロッパー時代は「売上」が第一でしたが、戸建て住宅に携わるようになってからは、お客様の人生に本気で向き合うようになりました。自分で事業を構築し、会社を継続させる責任と面白さを知った瞬間でもあります。以前、福岡で携わった会社では、3億円だった売上を戸建て事業で30億円規模まで成長させました。商品力があれば、結果はついてくるという確信も得ました。私は「挫折は1日しか存在しない」と思って生きています。調子が悪いのは何かが違うだけです。全ては自分の考え方次第だと思っています。
私が思う「カッコイイ大人」とは、仕事、遊び、スタイルすべてにおいてバランスが取れている人です。偏りがなく、自分の軸を持ちながらも、他人に対しても自然と優しさがにじみ出るような大人です。ケチじゃないことも大事ですね。人をうらやましがることなく、自分自身を整えている人が本当にカッコイイと思います。
社会全体の考え方や価値観が大きく変化している今、住宅という存在ももっと自由で柔軟であるべきだと思っています。だからこそ、既存の常識にとらわれず、暮らしの新しい在り方を世の中に広めていきたい。特許を取れと言われることもありますが、僕はむしろ「もっと真似してほしい」と思っています。そうすることで、より多くの人に新しい選択肢が届き、幸せな人生を築ける人が増えていく。そんな社会づくりに貢献していきたいと考えています。
将来の自分をリアルに想像しながら「今」を生きてほしい。人間の脳は、意識した方向に自然と向かっていく「誘導ミサイル」みたいなもの。だからこそ、自分がどうなりたいのかを明確に描くことが大切です。今を楽しむ若者が多いのは素晴らしいけれど、それと同時に10年後の未来に向けて「今何をすべきか」も考えてほしい。自分の人生を、自分の手で豊かにする。その覚悟と視野を持って動き出す若者が増えたら、日本の未来はもっと明るくなると思います。
ドミニック、フランス生地のスーツ。親戚の叔父(93歳)がフルオーダースーツの製作を引退することになり私と叔父の最後の7着目のスーツになります。もうそろそろ目がわるくなって来てもう辞めるからとつくったものです。
22歳の時不動産業界に足を踏み入れた時の先輩から勧められ読み始めて、考え方思考を実行に移してきたバイブルです。この本のお陰でいろんな物の見方、考え方、思考がえられたのではと思っています。