東京医科歯科大学歯学部卒業、同大学院修了。その後同大学附属病院矯正科勤務を経て、2008年二子玉川駅前にて開院。その卓越した技術を求め全国から患者が来院する。国内外での学会発表、論文、関係著書多数。日本矯正歯科学会認定医。日本抗加齢医学会専門医。国際インプラント学会認定医。歯学博士。
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高知の実家で母が美容師をやっており、人と接して喜んでもらえる仕事への憧れは漠然とありました。物を作ったり誰かの役にたてることが好きで、数学が大好きだったので、将来は建築家か医者になれるといいななんて思っていました。ところが、大学受験の前に仲良くなった友人が「歯列矯正」をやってたんですね。それを見て僕の将来は決まりました。時間がたつにつれ、ガタガタだった歯並びがどんどん綺麗になっていき、良く咬めるようになっていく。「なんで動くんだろう?」「なんて素晴らしいことなんだろう」と。それから多くの方の話を聞いたり、自分でも情報を集め、東京医科歯科大学の矯正科のことを知り感銘を受け、同大学を受験しました。歯科を志す人は、歯学部で6年間歯科の多様な治療を学びその上で歯科医としての方向性を決めていくのですが、僕の場合、最初から矯正歯科医になるために歯科医師を志しました。
矯正歯科医として、大好きな二子玉川の地で開院し、たくさんの患者さんを診させていただけることが無上の幸せで、毎日が大変ではあるけれども楽しくて仕方ありません。本当に好きなことを職業にできる喜びは何ものにも替え難いと心から思います。歯学部の臨床実習が始まった頃、たまたまつけたテレビで救急医療のドキュメンタリーをやっていて、その中で一人の医師が、「患者一人一人に家族がいる。自分は全ての患者を自分の家族と思って治療にあたりたい。」とおっしゃっているのを見ました。心が震えました。それ以来、自分を信じてくださる全ての患者さんを自分の家族だと思って治療させていただこうと心に決めました。歯科医師になって21年、全くぶれない僕の信念です。あと、これまで本当にたくさんの先生方やスタッフ、患者さんに支えられて今の自分があります。「ありがとう」の気持ちを常に忘れてはいけないと思っています。
僕は、プロフェッショナルは結果が全てだと思っています。それはプロスポーツ含め全ての職業に言えることです。よくスタッフや若いドクターに言うのは、「一生懸命だけじゃダメだよ。」ということ。一生懸命やるのは当たり前のこと、そこに結果がついてこなければプロとしては失格だと思うのです。ただ、できることとできないことは必ずあります。名選手でも名医でも、共通していることは「自分をよく知っている」ということ、そして自分のできることをやるための「準備する努力を惜しまない」ことだと思います。矯正臨床においても、予測でものを言わず、術前の診査をしっかりと行い、完全な準備をし、患者さんの希望されることを把握した上で歯科医師として自分ができることを分かりやすくお伝えし、結果を出すことがプロの矯正歯科医としての使命だと思っています。僕にとっての覚悟とは、矯正歯科医として結果を出し続けることです。
座右の銘と言っていいのかは分かりませんが、僕の心の中にずっとしまってある言葉は、「tough and gentle」です。昔の映画の中の言葉で、男は「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない。」というのがありましたが、全く同感です。強さ(タフさ)とは、体の強さ、精神力、経済力、知識、経験、技術など多様にわたります。優しさとは医療の原点でもある、相手を思いやる心です。一人の人間として、男として、「tough and gentle」だと思ってもらえるようなかっこいい大人になりたいですね。
歯科医師は、マネージャータイプと職人タイプに分けられると思います。前者は、マネージメント能力に優れ、何人も代診のドクターを雇い、分院を複数出したりして経営者として成功する先生。後者は、自分の技術に自信を持ち、おいそれと他のドクターに任せられない先生。僕は間違いなく後者であり、職人としての自分に誇りを持って仕事をしています。今後もそれを変える気はありません。ただし、開院して8年、自分の病気で休んだ日は1日もありませんし、体調管理には人一倍気を配っていますが、今後は後進の指導も必要になるとは思います。僕はスタッフによく「世界一の矯正歯科を目指そう。」と言っています。それは世界最高レベルの技術を持って、十分な説明をして理解してもらい、関わってくれた患者さんに最高に満足していただければという思いです。そのために僕はこれからも世界中の学会、セミナー、勉強会に参加し研鑽をし続ける「覚悟」です。
診療中以外、いつも僕のポケットの中にはこれが入っています。聴く曲は様々です。海外でもどこへでも連れていける、プライベートの「相棒」ですね。
これは仕事中、必ず僕の胸ポケットにあります。ボールペンには、書き味、文字の太さ、持った時の感触に昔からこだわりがあります。開院時から使い続けている、仕事の「相棒」です。