私のカクゴ

JASPEC 代表理事 鈴木寿郎
すずきとしろう

鈴木寿郎

宮城県生まれO型
職業:JASPEC 代表理事
趣味:音楽(歌唱、楽器演奏)
座右の銘:燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや

明治学院大学社会学部社会福祉学科卒業。社会人一歩目は(社福)東京コロニーにて、職業リハビリテーション事業に従事。1990年㈱日刊工業新聞社に転じ、事業企画、事業開発に従事後車いす姿勢保持協会常務理事事務局長に就任。2004年一般社団法人日本福祉用具評価センターを設立し企画部長、管理部長、センター長、副理事長を歴任。2022年6月一般社団法人日本福祉用具評価センター総会において、副理事長退任。同年7月、一般財団法人JASPECを設立し、代表理事に就任。主要著書に「日本における福祉用具の評価体制(日本義肢装具学会誌)」、「福祉用具の工学的評価 福祉用具の臨床的評価(作業療法ジャーナル別冊)」などがある。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

高校生当時、通学の乗換駅で障害者の姿を目にし、正直「変だな」と思いました。一方で、何故、そう思うのかを自問自答した結果、「知らないから」だと考え、知るために社会福祉学科のある大学に進学しました。卒業後の就職先は「授産施設」。業務内容は、障害者が残存機能を道具で補完して各工程に従事する印刷業の営業職でした。写植機等は操作する方の障害に応じた工夫がされていたため、研究機関がよく見学に来ました。障害者が働く環境が変わる期待を持ちましたが、同時に自らも発信する必要があると考え、新聞社に転じました。新聞社で車椅子の工業会幹部と知己になり、その事務局に転じました。この当時、車椅子の事故が大きく報道され、安全性を確保するための製品試験所を立ち上げました。

現在の仕事への想い

最初の仕事の上司は脳性麻痺の障害を持った方でした。入社当時お客様からの校正済み原稿をどこかに置き忘れ、その旨をその上司に報告したところ、次の言葉が返ってきました。「お前は健常者だ。俺達は限りある能力を100%使っても、お前の能力にはかなわない。でも、今日のミスはお前が持っている能力を100%使わなかった結果だ」仕事どころか生きることにすら、健常者よりも苦労しなければならない彼の生き様に触れ、自分を恥じたことを覚えています。それ以来、持って生まれた能力があるのなら、その能力を100%使うことを肝に銘じています。また、誰かにできることは、自分も努力すればできるはずという信念も得たと思っています。

あなたにとって覚悟とは

覚悟のきっかけは、国が実施する「試買試験」。試買試験とは市場に出ている製品を選定して製品試験を行い、その安全性を確認するというもの。今から約20年前の試買試験では手動車椅子が選定され、JIS規格が規定する製品試験が実施されました。結果は、選定品の全機種とも規格で規定する要求回数に達する前に亀裂や剥離が発生したというものでした。この結果は、国民生活センターが発行する雑誌に掲載され、同センターや経済産業省から、業界団体としてどのような対応を図るのかと意見を求められました。車椅子業界団体の事務局長だった私は、試験結果を真摯に受け止め、車椅子の専門試験所をつくる必要性を感じ、業界の皆様ご支援いただき、試験所を立ち上げた次第です。

カッコイイ大人とは?

自分たちの100%の力よりも低い力しか発揮しない人ではなく、自分の力を100%以上発揮し、努力を惜しまず、世の中のために自分の軸をぶらさないで本気で取り組む大人が、私が考えるカッコいい人だと思います。

今後の展望

当財団は、福祉用具利用者、消費者が安全な用具を安心して使用できる環境に貢献するため、産業標準化法に基づく試験事業者登録制度の登録認定事業者として福祉用具の製品試験や、臨床的製品試験を実施しています。また、福祉用具を安心して継続使用するためのメンテナンス知識、技術の講習会も実施しています。さらに、公的介護保険制度や商業施設等民間における貸出用福祉用具のメンテナンスに関する事業者認定制度を構築し運営しています。こうした事業は、すべて「公正、中立で透明度の高い」ものでなければなりません。今後とも第三者機関として、福祉用具、福祉用具サービスの根幹である「安全な用具を安心して使用できる」社会の実現のために更なる覚悟の下に取り組みます。

若者へのメッセージ

単なる「おしゃべり」と考えられがちな「MC」。本当の意味は「マスターオブセレモニー」の略で、日本語に訳すと進行役あるいは司会者のことです。司会者とは、読んで字のごとく「会を司る者」であり、仕会者(会に仕える者)ではありません。つまり、その「会」を仕切ってスムーズに進めて行く役割を担う人のことです。仕事も同じだと捉えています。「仕事」の現在の表記は「事に仕える」と書きますが、若い方には、この表記でなく、自分がやりたい「事」を見つけ、その「事」を司る「司事」をイメージしてほしいと思っています。やりたい「事」があり、それを司っていても、進めて行く途上には必ず壁が立ちはだかります。その時は大いに悩み・迷ってください。ただ、芯となる「事」だけは見失わないでほしいです。

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