
法政大学文学部英文学科を卒業後、株式会社ケイディエヌ・トラスト(長野県上田市)に入社し、経験を積んだのち退職。その後、株式会社クリンビー(長野県諏訪市)、株式会社千代田製作所(長野県千曲市)に勤務し、各社で業務知識と実務力を高める。退職後は、中国・上海にて上海六藏貿易有限公司を設立し、国際的なビジネス展開に挑戦。帰国後、武蔵テクノサポート株式会社(長野県上田市)を開業し、現在に至る。豊富な経験と国際感覚を活かし、地域と世界をつなぐ事業を展開している。
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大学在学中は将来の方向性を見い出せずにいましたが、叔父が経営するインドネシア法人で長期休暇中にアルバイトを経験し、そのまま入社しました。しかし入社1年目に資金ショートで倒産、売却先に残る話もあったが親族の立場から辞退し退職しました。就職先を探す中、工業用洗浄機メーカーに転職し、脱フロン化が進む黎明期の洗浄業界で基礎から学びました。少数精鋭の環境で多くの業務に携わった経験が現在の礎となっています。その後、県内の別企業に転職し、中国・上海に2年間駐在。中国ビジネスの立ち上げに尽力しましたが、親会社との合併により事業が縮小され帰国しました。2005年5月に退社し、同年上海で独立開業(上海六藏貿易有限公司)。2025年で設立20周年を迎え、2022年には長野県上田市に拠点を構えました。
現在の仕事で大切にしているのは、お客様の声に正確に耳を傾け、独自の提案力と柔軟なサービス対応で信頼を得ることです。DIYが趣味で、子どもの頃からLEGOやブロック遊びを通じて創造力を育み、説明書通りに作るだけでなく、自由な発想で新しいものを生み出すことを楽しんでいました。こうした経験が現在の提案力の原点だと感じています。高校時代のアメリカ留学や大学での英文学専攻を通じて海外志向が強まり、在学中のインドネシアでのアルバイト経験もその後の国際的な仕事の基盤となりました。工業用洗浄機メーカー勤務時代には、海外製造拠点への設置業務などを通じ、限られた人員の中で課題を自ら解決する力を磨きました。これらの経験が、今の柔軟な発想と行動力につながっていると思います。
2005年6月、上海で独立創業。当初は信用を得るまでに時間を要し、販売先の開拓にも苦労しました。ようやく軌道に乗り始めた頃、リーマンショックが発生。受注が激減し倒産の危機に直面しましたが、中国ではいち早く復興の兆しが見え、取引先である日系製造業の回復に支えられ、当社もV字回復を果たしました。最も過酷だったのは2022年3月、上海市の厳格なロックダウンです。3か月以上にわたり外出禁止が続き、物資も尽きる中、知恵と工夫を重ね、合法的な手段で脱出に成功。同年4月末に帰国し、6月には日本で「武蔵テクノサポート株式会社」を設立。上海での経験を糧に、国内外をつなぐ事業を新たに展開しています。
カッコイイ大人像は、私が感銘を受け、手本としてきた諸先輩方で、何事にもポジティブに向き合い、逃げない、そして常に一生懸命で全力投球、そんな理想像を追い求めて日々やっています。カッコイイかどうか分かりませんが、自分も手本に思ってもらえるような人間でありたいと肝に銘じております。最近、残念に感じたことは、ある媒体で目にした子供向けに実施したアンケート結果で、「大人になりたいか?子供のままが良いか?」を聞いたところ、子供のままが良いが多数を占めている結果にショックを受けました。子供達や後輩達に夢を与えられるような存在、すなわちカッコイイ大人でありたいと思って、日々精進しております。大人達よ、カッコ良くあれ!
上海で20年前に開業し、日本での活動は今年で3年になりました。これまで培った情報や技術、知識を活かして私共の商品とサービスをもっと広げていきたいと考えております。多くのお客様との出会いと課題を頂戴することで、新しい商品も生まれておりますので、同じ所に留まらず常にチャレンジしていきたいと思っております。日本の製造業は、円高やコスト高対策で海外へシフトという流れがありましたが、近年は円安と現地の賃金上昇により生産が日本へ一部回帰、海外と国内両面で対応されるケースも増えてきています。海外も日本国内もどちらも対応出来る強みを活かして、お客様の現場の声を大事に、「洗浄」というテーマでお役にたてる活動をしていきたいと考えております。
「苦労は買ってでもせよ」という言葉がありますが、若いときの経験は成長の糧になるので、困難や苦労をネガティブに捉えず、それが例え遠回りに見えたとしても、きっと将来何処かで役に立ちますので、いろいろチャレンジして経験して欲しいと思います。そして簡単に諦めない、言い訳材料を探さないことです。例えば何かにチャレンジして、駄目だと諦めたらそこで終わり、解決策は見えてこないでしょう。他人のアドバイスは手っ取り早いですが、せっかく考えるチャンスも奪われているのです。試行錯誤して自分の答えを持ってから先輩や上司、同僚に意見を求めてみてはどうでしょう。ここで会得した見識は、きっと血となり肉となると私は信じています。

スパナ型のネクタイピンは娘に誕生日プレゼントでもらったものです。最近はノーネクタイが主流になってきた中で、スーツを着用する特別なときに身に着けます。

私の持ち物の個性は「重いビジネスリュック」。営業資料や図面など紙の資料を多く持ち歩くため、どうしても重くなります。時々「お持ちします」と言われますが、「本当に重いですよ」と返すのが常です。