
千葉工業大学工学部工業デザイン学科卒業。新卒で広告代理店に入社し、主に不動産広告を3年間経験。株式会社Jプランニング(現在の株式会社JP設計)に入社。2025年5月代表取締役就任。賃貸マンションの意匠設計を数多く手掛ける。
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昔から自分の考える事を表現したいと思っていました。新卒で入った広告代理店では不動産の広告を担当し、一から企画することに面白さを感じていたのですが、設計事務所を開設していた父親から誘われ転職したのが、今のマンション設計との出会いです。まったくの畑違いだったのですが「何かを表現することはどの職種でもできる」と割り切り、転職を決意しました。また、不動産広告時代にどんなに素晴らしい広告を制作しても「結局良い土地を仕入れられていないため不動産が売れない」というジレンマがあり、その時に「どんな仕事でも上流に行った方が良い」という思いから設計に興味を持ったことも一つの要因です。
目の前にあるモノや事が何のために存在するのか、を常に意識して仕事しています。図面の線一本が何を表現したいのか、クライアントの依頼は何を求めているのか、行政からはどのような根拠を持って指摘しているのか、常に深く考え、真実が何かを捉えてから行動することにしています。正解はある一定の幅を持って存在するのかもしれないけれど、常に正解の真相にある真実をつかむよう努力しなければならない。そのため真実を掘り起こすためにも仕事一つひとつに常に真摯に向き合っています。クライアントの立場に立ち、最も利益が出る事は何かを推敲し、最高のパフォーマンスを発揮するためにも、日々勉強を怠らず、できる限り多くの経験を得られるよう仕事を重ねています。
事務所を大きくし、人を雇う、と決めたのが最も覚悟したことです。小規模の設計事務所は自宅でもできる仕事です。実際10年以上父親と2人で自宅にて仕事を行ってきました。経費も最小限に抑えることでき、悠々自適に仕事をこなしていましたのですが、ここ2、3年でクライアントからの設計依頼が非常に増え、仕事を断る事が増えてきました。仕事を断るのは非常に心苦しく、またクライアントからも事務所を大きくしてほしいとの要望もあり、2024年に新しい事務所を開設しています。また、仕事が増えて得た金銭的なリソースをどのように使うか推敲した際、自分がいままで積み上げてきた経験や知識などを若い人に教えていかなければならないと思い、人を雇い育てていく事を決めました。正直自宅で仕事をこなしていた時の方が給料は多く貰い面倒な事も少なかったのですが、事務所を大きくすると覚悟を決めた未来は明るいと思っています。
人を笑わすことができる大人は本当にかっこいいと思います。設計の仕事は携わる関係者が非常に多く、多岐にわたります。様々な立場の人とコミュニケーションをとる必要があり、円滑に物事を進める事が非常に重要となります。どうしたらいいかというと結局、みんなで笑い合いながら楽しく進めるのが1番なのです。話の上手なスーパー営業マンや経営者の方など、様々なネタをからめながら皆の笑いをとりに行く姿は本当にかっこいいなと思います。自分は話が上手くない方なので、せめて笑顔で接することは心がけています。
自分の将来的な希望だとかこうなりたいという夢は特にありません。ただただ、自分を頼りにしてくれている方々を自分の力でできる限り幸せにしたい、その一心です。そのためにも事務所を大きくしてそれに応える体制を作るのが中期的な目標です。
若者はどんどん失敗した方が良いです。自分がいる設計業は特にそうですが、仕事で失敗して、ヒヤリとしたり、ハッとした経験は反省と原因追及を強制的に行うことになり、その物事の本質を考えるきっかけとなり、自分を確実に成長させます。仕事で失敗した若者が「自分はこの仕事に向いていない」と落ち込んだり「他の人に迷惑になるからと逃げだしたい」と思う事は、本当にもったいないし、確実に成長のチャンスを逃しています。真摯に仕事に向き合っていれば、失敗しても絶対に会社や仕事関係者が助けてくれる。失敗を恐れるよりも、どうしたら失敗ができるかを考えるべきです。それにはTRY TRY TRYしかありません。

大学時代から愛用している電卓です。ルートや数式を用いた計算をすることが多く、常に仕事をする際には傍らに置いている相棒です。

どこに行く時も必ず携帯しています。すぐに仕事ができますし、何か話を聞かれてもすぐに回答ができるので、持っているだけで安心感があります。家族には嫌がられますが、プライベートの旅行先にすら持っていきます。