大阪歯科大学卒業、大阪歯科大学大学院歯科補綴学専攻、博士（歯科）。父の診療所を平成17年に継承、現在に至る。
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きっかけは父が歯科医師をしていたことです。父の仕事をしている後ろ姿をみて「素敵な仕事だ」と幼い頃から感じ、憧れていました。そして今、実際に私も携わり、やはり「素敵な仕事だ」と感じています。生まれ変わっても歯科医師を選択するだろうと思います。この仕事の最大のやりがいは、笑顔で帰ってもらえることにあります。困って来院された人に、笑顔で帰っていただけることほど嬉しい瞬間はありません。また、私の性格としても、幼い頃から細かい作業が好きだったので、この仕事がきっと性に合っているんだろうと思います。この歯科医師という仕事に誇りをもち、虫歯だけ、歯周病だけを治すのではなく、患者様の人生を預かっているという気持ちで仕事に臨んでいます。
この仕事をする中で重要になるのはコミュニケーションだと思います。では、コミュニケーションとは何か。それを考えた時に、ご本人の話をたくさん聞かせて頂き、価値観や思いを引き出すことが本当のコミュニケーションだと考えています。患者さんから悩みの本質やニーズを引き出すには、直接話を聞かないとわからないのです。以前には、「明日娘の結婚式なので前歯を綺麗にしてほしい」ということもありました。これは、「ここが痛いそうですよ」というスタッフからの伝言ゲームで終わらせてしまってはわからない部分です。患者さんが、「明日の結婚式に間に合って歯がちょっとでも綺麗になった」と喜んでくれた時にはやってよかったと感じました。単に歯の悪い部分だけをみて治療するということではなくて、ニーズをきちんと組み取り、患者さんにご満足いただくことが大切だと考えています。
私にとっては、毎日が覚悟の連続です。歯科医師は、患者さんの人生を預かる仕事だと感じているからです。私は、ある患者さんの生死に直接関わった瞬間にそれを感じるようになりました。よく、「この先何年も使えるように」などと言った言葉を耳にしますが、実際に病を患い、「そんなに長く生きられないかもしれない」と感じている方にとっては、残りの人生をどれだけ充実できるかが特に重要なのだと感じました。そのためには、患者様の生活の質をどれだけ上げてあげられるかが大切です。どういう選択肢があり、私がどういう治療をしてあげられるか。それを改めて考えるきっかけを下さいました。その方から、「今の重要性」を預かることを学び、これが歯科医師として診療に当たる覚悟だと思いました。そのため、私は毎日が覚悟の連続です。
考えることをやめない人だと思います。私にとってそれは、歯科医師を目指したきっかけでもある父親です。私の父は、一から十まで自分で行い、還元する人でした。昨今の歯科業界では、治療は医師が、被せ物や入れ歯は技工士が担うと言ったように、分業制が当たり前になっていると思います。しかし、父親はそれを全部端から端まで一人でやっていました。私は幼い頃からその姿をみて、かっこいいなと憧れていました。一から十まで自分で行ってみて、全体の流れがわからないと必要なところというのは抽出できないと思います。歯科に関係ないことでも様々な情報を集め取り組んでいく、そんな父親の姿が私にとってもベースになっています。
自分に関わる全ての人が笑顔で毎日を過ごせる日々が理想です。もちろん、私一人で全ての人をみることができるとは思っていませんが、一人でも多くの患者様に笑顔になっていただけるよう自分自身のキャパシティを広げていきたいです。そして、虫歯治療や歯周病治療だけではなく、その人の人生を預かるつもりで、全身の健康をつくっていける歯科医師になりたいと考えています。人生には様々なことがありますので、出来ることの引き出しが多い方が患者さんもリラックスしてもらえると思いますし、もちろん歯科治療の技術もより向上させていかなければなりません。より一人一人の患者さんに寄り添った治療をするために、今後も試行錯誤しながら、尽力して参ります。
歯科医師という職業は、いろんなハードルもあり、何かとネガティブなイメージを持たれがちですが、とてもやり甲斐のある素晴らしい仕事です。困っていた患者さんに「ありがとう。先生がいなくなったら困る。」と言っていただいた時の、必要とされている感動は、ほかに換えられません。そう言ってもらえる仕事を生業としてください。
大人な雰囲気の腕時計が欲しくて、吟味して30歳の時に買った時計です。シックな雰囲気がかっこよく、気に入っています。
万年筆を使うと、落ち着いた大人になったような気がします。書き心地が癖になり、気持ちが落ち着くので愛用しています。
