埼玉県出身。武蔵野美術大学芸能デザイン専攻科卒業。卒業制作展優秀作品賞受賞。大手住宅メーカー、インテリアデザイン会社を経て1991年に独立。注文住宅、集合住宅、ホテル、商業施設等FFEデザインを中心に活動中。近年は、個人顧客に対する住空間のコンサルティングにも力を入れている。
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映画の美術の仕事がしたいと夢見ておりましたが、過酷な就職難でやっと入れたのが大手住宅メーカーでした。自分の未熟さを痛感しもがく日々でしたが、常々憧れていたデザイン会社の求人がありました。募集年齢にもキャリアすらも募集要項を満たしてませんでしたが、採用頂けることになりました。履歴書を送るとき、もしこの会社には入れたら一生働くと神様に誓ったことを今でも覚えています。高級物件しか扱わなかった会社でしたので、高級素材、建材、何よりもハイソな施主のライフスタイルに多くを、若かったので、よく言う「スポンジのように吸収」し学びました。
何を求められているかを明確に把握し提案するために、最初のヒアリングに全神経を集中します。また、1st提案は1つではなく複数お持ちして方向性を探ります。その際も施主が発した言葉はすべてメモし、2ndの提案時には施主の意向に沿えてるものにします。施主に要望が理解できていると安心頂けるとさらに施主のお考え、アイデアが引き出せます。このプロセスは、満足度の高い結果を生みますし、私自身もスキルが上がるので重要です。
これまでに覚悟を決めた瞬間が2回あります。1回目は先に述べた就職の際の「採用されたら一生働く」と決めた時。2回目は独立時の「必ず成功する」と誓い、一度解散して再度会社を立上げた時の「絶対結果を残す」と決めた時です。未熟で愚かだった私を大人にしてくれたのは仕事です。
自分以外の人とモノに限りなく優しい人。勉強家で謙虚な人。人と自分を比べない人。自然体でおおらかな人。品があって姿が整っている人。松下幸之助の「道をひらく」がバイブルです。心がすさんだときは必ず開きます。松下幸之助が「普通であることを追及してるという文章を読んだとき、これだ!と思いました。とても難しい「普通」である私を作りたいです。
まだまだ今は追われる日々ですが、私を育ててくれた東京でなにか社会貢献したいとと考えています。もしチャンスがあれば、自社ビルでセレクトショップのあるデザイン事務所にしたいです。カフェとフラワーショップもテナントで入ってもらい、ライフスタイル提案と人の交流が生まれる空間をつくりたいです。
人生の基本は、健康な心と体です。そのうえで長い道のりを歩いていくのだと思います。学校を出て社会人になった時、仕事がただのガキだったことに気つかせてくれました。山のような失敗が私を成長させてくれました。心が病んでいるときは、焦らずゆっくり自分に優しくすべきです。挫折の中でも、時間がかかろうとも諦めない気持ちがとても大事に思えます。
友人とイタリア旅行に行ったとき購入した、グッチのシステム手帳。長い年月いつも一緒で、携帯のリマインダーがあっても、ずっと使いたい手帳。
若いころ母がサプライズでプレゼントしてくれたオメガ。「アンティークがお好きなんですか?」と聞かれてしまいますが、手帳と同じく長い年月ずっと一緒なので愛着があります。