1966年兵庫県に生まれ、1991年日本大学農獣医学部獣医学科卒業後、1991年4月から1994年6月まで川口動物医療センターに勤務する。同年6月から七里動物病院を設立し院長として就任。1998年4月30日から有限会社トータルペットケアー代表取締役に就任後、ベテリナリアンズシナジー株式会社埼玉南部夜間救急動物病院設立やどうぶつの総合病院設立に従事する。2015年には株式会社SONAC夜間救急動物病院さいたま大宮取締役・副社長・病院長として就任し、現在七里動物病院院長として「すべては患者さんのために」をモットーに信頼される獣医療を提供している。
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小さい時の”チンペイ”という犬との出会いがありました。残念ながらしつけの問題でガス室で安楽死をすることになりました。どういう経緯でうちに来たのかは覚えておりませんが、幼い頃に人を噛んでしまい、動物病院は近所にはその当時無く、相談することもできず、保健所につれていかれることになりました。その時の想いがいまだに残っており将来は動物に携わる仕事がしたいと思うようになりました。自分たちの家族にそぐわないということで、ある時代においては1歳未満の子犬が安楽死に至るということがありました。牛がどの家庭にもいましたし動物との生活は身近でした。中学の頃”モズのために”という手のないお猿さんの実話を見て生き物のすばらしさを知り、小さいころからどうぶつに興味がありました。“ヒポクラテスたち“という映画も医学に興味を持ったきっかけでした。もともとは畜産関係の獣医師になる予定だったのですが、大学生の5年生の頃ある恩師の先生との出会いをきっかけに動物病院で働くことになりました。
スタッフも成熟してきている動物病院ですので、若手の育成やスタッフのモチベーションを高めていけるようにしていきたいです。スタッフそれぞれが専門分野を生かした仕事ができるようにチームワークを高めていきたいと思っています。夜間救救急動物病院さいたま大宮SONACでは、診断やスキルもさることながら飼い主さんは不安と心配の中、初めて診察をする私たちスタッフにも緊張されています。病院スタッフの態度は、とても重要で誠実でなければなりません。時に笑顔も必要です。私たちは病気の子の治療だけでなく不安なご家族の心を少しでも和らげ、安心していただける動物病院を目指したいと思っています。動物病院は犬や猫などの動物だけの健康を考えていると思われがちですが、動物と人がハッピーに一生生活できるお手伝いや、高齢者施設や小児病棟などでのアニマルセラピーや法廷での付き添い犬、人と動物の公衆衛生など社会貢献も重要な役割です。
私が覚悟を決める瞬間は初めてその動物とご家族と出会うときです。初診でご挨拶をした瞬間が私にとっての覚悟の瞬間です。病気によっては二次診療などのご専門の先生にご紹介することもありますが、最終的には患者様は最期を私どもの病院で迎えることがほとんどです。犬で19年間、猫で23年間になるかもしれません。初めて出会うその瞬間を大切にしております。
一人目は私の父です。70代半ばまで日本酒の杜氏をしており、時々NHKのゆく年くる年にも出演していました。酒蔵の人々をまとめ、相手を尊重し自分の好きな事をきわめて楽しむ生き生きとしている大人です。私は高校時代から親元を離れていました。決して裕福な家ではなかったのですが、私がしたい勉強も、仕事も好きにさせてもらえたので、とても感謝しています。もう一人のカッコイイ大人は、大学時代、社会人になってからの先輩やBOSSたちです。知識も経験もあり、話し出すといつまでも尽きない仕事に自信のあるその姿は全てがかっこよく感じ、先輩のようになりたいなといつも思っていました。
自分の想いは獣医療を極めて行くことも重要だと思っていますが、同時に獣医療をいかした社会貢献をしていきたいと思っています。自分の想いをいかに継続していくことができるかは若手の育成であったり人材をいかに集めていくのか、出会いを作るのかということです。よりよい獣医療や動物を介したボランティアや補助犬などの社会貢献を伝えていけたらと思います。現在アニマルセラピーのボランティアをしている動物病院は、そこまで周知されていません。長年続いているこの活動は賛同してくださる企業や動物病院、ボランティアの方々、セラピーを受け入れている病院や施設スタッフの皆様に支えられています。多くの方に動物ぬくもりを通じて可愛い、愛しいという幸せを感じて頂けたらと考えております。
これだと決めたことをまず悔いのないように精一杯やってみることが大切です。”三つ子の魂百まで”という言葉があります。しかし、人生100年時代といわれており、失敗やモチベーションのピークを迎えることもあるでしょう。そうしたら方向転換をすればよいのだと思います。きっと、新たなステップが見えてくるはずです。やりたいことが見つからない人は、できることを、少しでも得意な事を見つけて始めてみてください。人生は思わぬところに出会いやチャンスがあるものです。失敗しない人生なんてないので、とにかくやってみることを大切にしてください。人生は常に分岐の繰り返し、失敗や無駄だと思ったことが後々そうではなかったこともあるのです「人間塞翁が馬」です。
コロナ時代の中だけでなくグローバルな社会になってきました。家族、スタッフ、知人などオンラインにて繋がれるツールの一つです。多忙な私にとっては無くてはならないものとなりました。
この往診カバンには、動物の治療のための医療に関する物が入っていますが、一つだけ予想もつかない物が入っています。それは、道路で交通事故で亡くなった猫や野生動物を運ぶためのタオルとグローブとビニール袋です。感染症に注意して、悲しいことですが病院まで持ち帰ることもあります。