矢口記念大森ユニオン歯科 院長 阿部實
あべみのる

阿部實

生まれO型
職業:矢口記念大森ユニオン歯科 院長
趣味:散歩、路上観察、写真
座右の銘:諸行無常を超えて 和敬清寂 Satyagraha

東京医科歯科大学歯学部卒業。鶴見女子大学歯学部歯科補綴学教室に入局。尾花甚一教授に師事し、歯科補綴学とくに有床義歯補綴学を研鑽。初診科科長、学内教授を経て2012年3月退職。同年9月矢口記念大森ユニオン歯科を開設。著書に『歯の喪失という生涯学習』(耕書堂)『60歳までに知っておきたい噛み合わせ健康法』(幻冬舎)など多数。日本補綴歯科学会終身指導医。

オフィシャルサイト

来歴

1 2 3 4 5 6

なぜ今の仕事に?

元々は父が歯科医であったことです。大学卒業の時には、将来の進路を決めるにあたって、親友に誘われて新設の鶴見女子大学の補綴学教室に入局したことです。補綴の臨床では義歯を作りますが、手仕事は子供の頃から好きな方で性にあっていたこともあります。さらに鶴見大学時代に担当させていただいた患者さんとの出会いがあって、通常の「医師と患者」関係の診療ではなく、補綴の診療では特に義歯の使い手である患者さんと平等で対等なパートナーシップを大切にする「ユニオン」関係の診療を目指して、現在の大森の地で補綴専門医として開業することになりました。

現在の仕事への想い

最後まで歯を抜かずに守りながら、失われても咬合(咬み合わせ)は保持してゆく入れ歯の診療が重要と考えています。普通の部分入れ歯は、歯が抜けたところを回復しますが、新たな歯が抜けるたびに作りかえるのが一般的です。私の開発したリテーナー義歯は、歯が抜けないように守りながら、例え抜けても咬合は変えずに、義歯も作りかえずに使い続けられる「究極の入れ歯」です。「歯一本といえども同じ命であり、できるだけ大切に守るべきものだ」という基本理念から生まれました。しかし、どんなに守ろうとしても守り切れない場合、歯は失われても咬合は保持して、できるだけ不自由のないように患者さんをサポートしています。歯の喪失や入れ歯の体験を通して「命、健康、死、幸福、人生、自分」などを患者さんと一緒に考えて成長して行けたらよいと考えています。これが「歯の喪失という生涯学習」の内容です。

あなたにとって覚悟とは

登院実習が始まって患者さんを診察、治療するようになった時から、それまでの勉強に対する考え方ややり方を変えないといけないことに気が付きました。「書物に頼らず、現場で考えるしかない」振り返ると、この決心が今日まで臨床医として続けてこられた礎になり、臨床医として進む私にとっての覚悟につながっていたと言えるように思えます。それは、臨床で遭遇する問題や疑問を解決しようと、答えを教科書や参考書などの書物の中に求めても、決して満足な結果が得られなかったからです。初心者にとっての疑問は、成書には何も書かれていないことがあまりにも多いからです。臨床現場の問題は、自ら情報を収集し、整理して考え、仮説を検証し、診断、処置の後経過を観察してフィードバックする、という実践的学習法で解決するしかありません。「KJ法」として知られる川喜多二郎先生の言われた「野外科学の方法」「問題解決学」こそ臨床の勉強法なのだと理解したのです。

カッコイイ大人とは?

1.例えば、常に新鮮な感覚で世界を受け止め、いろいろなことに好奇心を持ち、小さなことであっても日々新たな発見と感動のある人、そんな繊細で鋭敏な感性を持つ人がカッコイイと思います。
2. 今の天皇皇后両陛下は、全ての日本国民にとって憧れの人と言って過言ではないと思います。幼少の頃から天皇になる覚悟をされ、憲法に定められた象徴天皇の在り方について誰よりも深く理解され、国民から美智子妃殿下を選ばれ、天皇となられてからは最も大きな悲劇を被った沖縄を始め、旧戦地、東日本大震災に代表される全国の被災地を何度も訪問して死者を慰霊し、国民を気遣い、常に祈り、寄り添うお姿は誰もが尊敬するに値する御方だと思います。

今後に向かって

「先生、長生きして下さい」と患者さんから言われるようになって、患者さんと「ユニオン」関係を続けて行くためには、あらためて、自分が健康で長生きをすることの重要性を再認識しています。私の父が歯科医として92歳まで続けていましたから、私の目標は父を越えるという意味で100歳を掲げておきましょう。今は「人生100年時代」と言われていますから、普通の目標かも知れません。補綴診療については、リテーナー義歯が従来の総入れ歯やオーバーデンチャーと共に、歯と咬み合わせを守る咬合保持装置として機能することを、少しでも多くの歯科医や患者さんに理解していただき、必要な症例に役立てていただけたら幸いに思います。

若者へのメッセージ

若い時には、「歯はよく磨かないと虫歯になるよ」「丸飲みはダメ、良く噛んで食べなさい」くらいしか印象にない人が多いと思います。長い人生の中で、歯の重要性に気付くのはむしろ40代、50代以降です。それまでの歯みがき習慣や食習慣などから、生活習慣病が姿を現して来る人が多くなるからです。若い時に、「人間も地球の自然環境の一員として生きている生命であり、人間の身体の構造も機能も同じ自然の法則に従っていること」を学んで下さい。歯を守ること、健康に生きること、地球環境を守ること、などは互いに関連した本質的に同じ問題です。若者の前に広がる人生は、夢と希望の未来であると思います。しかし、いかにサイエンスやテクノロジーが進歩したとしても、人間が「自然の一員として生きる命」であることは変わらないのです。「自然から学び、自然を大切に守る」ことを決して忘れないで欲しいと思います。

おすすめ動画※この動画を見た人はこの人の動画も観ています

元シンクロスイマー 立花美哉

元シンクロスイマー
立花美哉

柔道家 瀧本誠

柔道家
瀧本誠

映画監督 井筒和幸

映画監督
井筒和幸

お気に入り

万年筆

歯学博士取得時に後輩からお祝いにいただいた万年筆。主に正式な署名や書類の記載、手紙などを書く時に使用しています。

iPad

大学定年退職時に記念品としていただいたiPad。カレンダーにスケジュール管理、ネット情報の取得、各種メモ記録、写真撮影からスライドショーの作成など、毎日携帯して便利に使わせていただいています。