覚悟の瞬間(とき)

株式会社経営改善支援センター 代表取締役 戸敷進一
とじきしんいち

戸敷進一

宮崎県生まれA型
職業:株式会社経営改善支援センター 代表取締役
趣味:読書(歴史書)、ロードバイク
座右の銘:虫の目、鳥の目、魚の目

日本大学 文理学部社会学科(中退)測量学校卒業後、九州の建設会社に勤務。現場監督、幹部社員、役員を経て2000年に経営コンサルタントとして独立。当初建設系企業を中心として活動をしていたが、その効果が認められ業種を問わない組織活性化コンサルタント」として活動。全国47都道府県を訪問。2016年「最強の組織をつくる<5S>のススメ」(現代書林)を上梓。現在帝国データバンク契約コンサルタントも務める。

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来歴

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なぜ今の仕事に?

建設業界の土木の現場監督を20年勤めていました。その中で「小集団」を率いてプロジェクトを仕上げてきたわけですが、その中で中小企業も集団である以上、経営や運営をする上で「やってはいけないこと」「やらなければならないこと」は同じなのではないかと考えました。実際そうした考え方で企業組織の「活性化」のお手伝いをしてみるとかなり効果がでました。最初の2年位は建設系企業向けの仕事だったのですが、そのうち成果が認められて、製造系、流通販売系、サービス系と支援先が広がり、現在ではほとんど業種を問わずに仕事をしています。同時に講演の仕事も図音聞いただきまして、離島も含め全国47都道府県全部を回られせいただいて多くの得難い体験をさせてもらっています。

現在の仕事への想い

言葉でしょうか。言葉には二種類あって、ひとつは生活言語というものでもうひとつが抽象言語です。生活言語とはお父さんが家庭でよく使う「飯」「風呂」「寝る」などという言葉です。感情ですら「好き」「嫌い」「嫌だ」などという使い方をします。しかしこれだとコミュニケーションを取るのは難しいですね。同じように組織の中で「前月対比」「前年対比」「売上何%増」などという言葉を使いますが、これも生活言語の一種です。組織の中でこんな言葉ばかりを使っていると本来大切な「働く意味」や「助け合う意味」が伝わりません。組織にとってもっとも大切なことは「目的や目標」を共有することですが、そのためには思ったり感じたりする抽象的な概念を言葉にしなければなりません。そのためには「体の中を通った言葉」が大切ですね。借り物の言葉では相手の心に響きませんから。言葉が大切だと思っています。

あなたにとって覚悟とは

最初、建設会社勤務から全く畑の違う世界に飛び込んだ頃、現場出身だということで随分馬鹿にされました。職業に貴賎なしと言いますが、実際には変な人もいて、苦労しました。講演会で「土方の話をなぜ聞かなきゃならないんだ」と面と向かって言われた事があります。こちらとしては経験上「小集団」の動かし方や「現場」の専門家だと思っているのですが、一部の会計の専門家や金融機関の人間はひとつ下の話という扱いでした。本当に悔しかったですね。現場で働いている人間にも感情はあり、同時に知恵も工夫もあります。それを知らず「知識」だけで物事を判断しているような人間に対する反発は相当ありましたし、今もあります。そうした悔しさを噛みしめている時に、何度も「こいつらには負けない」と覚悟しましたね。現場を知らない人間には負けないと思っています。

カッコイイ大人とは?

遠回りをした人間だと思います。赤ん坊は生まれてすぐに歩くのではなく何回も転んで歩き方を覚えます。幼稚園生は何度も膝小僧を擦りむいてかけっこを覚えます。鉄棒から一度も落ちたことなく逆上がりができる子供はいません。つまり、成長するということは転ぶということと同義です。ところが昨今では親も教員も転ばないように転ばないように先回りをしすぎて、挫折も知らない柔らかい人間が増えてしまいました。転んで泣いたって叫んだって構わないんです。ただそこから自分の力で立ち上がったかどうかが大切ですね。それは男女に関わらず、世代にかかわらず言えることだと思います。転んで立ち上がることで人間は何かを学びます。転んだ回数が多いほど学ぶことがあります。転ばなくてはわからないことや見えない風景はあると思います。スマートではありませんが遠回りした人間は厚みと味があります。つまりかっこいいということです。

今後に向かって

今は企業を相手に仕事をしていますが、もう少し先には「高校2年生」と「大学3年生」に社会の仕組みや生き方などを話してあげられればと思っています。学校というところはフェンスや壁で物理的に守られています。社会的にも様々な法律や仕組みで守られています。ところが社会に出るとその守ってくれていたものがなくなりいきなり世間の風に晒されます。世間の風とは結構冷たくて激しいものです。そのことを早く若い人たちに伝えてタフな精神を持ってもらいたいと考えています。我々は、子供の頃家庭にテレビがなかったり、砂利道を知っている最後の世代なのです。その古い世代の人間の役割として「生きるということ」や「働くということ」の本質をわかりやすく伝えたいと思っています。すでに親や教員ではそういう役目を果たせなくなっているのでないでしょうか。ましてや社会もそうした丁寧な機能を失っています。機会があればぜひそうした役目を果たせればと思います。

若者へのメッセージ

若い頃は「やりたいこと」だらけです。だから昨日と今日と明日の中で悶々としてしまいます。しかし少し長い目で考えると薄っすらでも「やるべきこと」が見えてきます。若さとは、この「やりたいこと」と「やるべきこと」の綱引きです。その時に大切なことは自分の中に【時間軸】を持つということです。例えば80歳まで生きるとした時に、20歳の人で残りが60年あるのです。30歳でも50年、40歳ですら40年を生きなければなりません。そのことを意識のどこかに置くと「やりたいこと」だけではなく「やるべきこと」が見えてきます。日常の中にどのように「やるべきこと」を組み込むかということが大切です。そしていつかきっと家庭での中の役割や組織の中での役割や社会の中での役割が見えてきます。自分の中に『時間軸』を持ってください。

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仕事で47都道府県を回りました。今はスマホのカメラ機能が向上して便利になりましたが、それでも初めて訪問する町へ向かう時には、数日前からその地域の歴史や産業を調べそれなりのイメージをつけ、このカメラを持って行きます。ひょっとして二度と訪れることのない土地の記憶と記録を大切にしたいと思っています。