覚悟の瞬間(とき)

有限会社銀座マツナガ 代表取締役社長 松永巳喜男
まつながみきお

松永巳喜男

新潟県生まれO型
職業:有限会社銀座マツナガ 代表取締役社長
趣味:旅行、美術鑑賞
座右の銘:自分の人生は自分が思い描いた通りになる

1941年新潟生まれ。理容学校卒業後、師匠・谷に師事。給与のほぼ全てを毎月貯金して開業資金をつくり1968年7月、東京銀座でヘアーサロン銀座マツナガを創業。千葉成田・東京浅草での姉妹店展開を皮切りにドイツフランクフルト・ハンブルグでの海外進出を経て、関東圏エリアで23店舗を展開。創業以来、国内外に「日本の高度な理容技術」のプレゼンスを大いに訴求。2014年にはベトナムに出店。あわせて、現地の理容師育成環境の擁立に携わるなどして日本式バーバーの伝承に大きく貢献。

オフィシャルサイト

来歴

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なぜ今の仕事に?

この仕事に就いたきっかけは父と母が自宅兼店で床屋の仕事を一所懸命楽し気にやっていました。物心ついたときからその姿を見ていました。一人ひとりの髪型を造り上げていく過程を見ているのが面白かったです。小さい頃の私は店でお客様に可愛がられて一緒に遊んでもらっていました。母はよろず相談所のように色々とアドバイスもしていました。お客様と和気あいあいといつも楽し気でした。お客様に喜ばれ感謝されてやりがいを見ることができました。農村の土まみれの人達からは、白い上衣をいつも着て室内の明るい所での仕事はかっこよく、ハイカラに見えていました。私自身手先が器用な方で、図画工作が得意でしたので、私長男が同じ仕事をするべきという当時の風潮にも抵抗感はありませんでした。新潟市という都市の理容専門学校に行くことにワクワクとした気分があって、すんなりと理容の道に入りました。

現在の仕事への想い

髪を切り形を作ることは作品づくりだと思っています。「理容は芸術だ」という感覚的な面と技術的な職人技の必要なレベルの高い崇高な理想を追い続ける仕事です。髪型は服やシャツなどのように簡単に着替えられません。若さと品の良さは髪型で大きくその人のイメージを作っています。ある意味とてもこわいところがあります。僅かな差が大きな差に感じられる場合があり慎重にやらなければなりません。理容は一方ではとても癒しの要素を含んだ仕事です。手の指先の当たり具合、力の加減、櫛、ブラシの使い方による、快、不快感は技術者一人ひとりでその違いが大きく差が感じられてしまいます。ちょうど良いというのがお客様一人ひとりの好みがあって難しいです。お客様の気持ち、気分は十人十色、一人十色とも言われ、それを読み取ることは十分な経験も必要です。奥の深いやりがいのある仕事です。

あなたにとって覚悟とは

後継ぎと期待され新潟市での4年余りの修業を終える頃は私は実家に帰らず、谷先生の大阪のところへさらに修業に行くと自分の中で覚悟を決めたが周囲からは反対され、出発の前日まで本家の祖父から懇々と長時間説教されるのですが、私の意志は変化しませんでした。谷先生こそ理容は芸術と言って生涯それを実践した人です。はじめて業界誌から谷先生の作品を見て17歳の私は感動し、19歳の時の講習会で谷先生の作品作りを目の当たりにしたとき意志が決まったのです。覚悟を決めた第一番と言ってよい場面でした。この先生こそ師事すべきお師匠だと思ったのです。70歳を過ぎた私はこの谷先生に出会ったことが今日の意義ある私の人生の礎をつくれたものと思っております。48歳で私はフランクフルトへ進出できたのですがこれも谷先生のおかげです。その経験のおかげもあり、今ベトナムで展開しつつあります。

カッコイイ大人とは?

かっこいい大人ととはと聞かれれば、それは稲盛和夫氏のような人だと思っています。やはり実業に生き世の中に大きく貢献し実績を残し後進に道を開き、指導教育されているその行動ぶりに頭が下がります。手練手管ではなしに原理原則の時代が変化しても通用する黄金律(ゴールデンルール)を徹底して教えて行動され、成果を間違いなく出されているところに本物中の本物だと思います。それは誰にでもわかる言葉で聞く人に充分理解とやる気を起こさせることがかっこいいのです。率先垂範の人であり勇気のある男らしい人です。

今後に向かって

「衣食足りて礼節を知る」と言いますが、今ASEANがどんどん豊かになっております。当然身だしなみを美しくして相手の人々に好感を与えようとします。男女共におしゃれをするようになってきました。私たちは日本人の為に理美容に関して、欧米から永年に亘り学んで、それを日本人に合うように研究し続けており、同じ髪質、頭型、顔型のASEANの人々に対して世界一のものを提供、又おもてなし精神は世界一でありとても評価が高いのであります。その日本人が身に着けた技術(テクニック)と心をASEANに輸出しようではありませんか。私たちがで現地で実践と教育をさせてもらうのです。親日の国々は日本人を心から歓迎してます。ベトナム人などとても手先が器用ですから、喜んで理美容の仕事を身に着けたがってます。若い年代の多いASEANに貢献しましょう。

若者へのメッセージ

地球は時間的な距離がとても短くなり往来が簡単になっています。国内にだけ目を向けてないで海外にもっともっと目を向けてグローバルインターナショナルな視点から自分の仕事ぶりや活躍を海外を視野に入れて選択するべきです。国内だけでは希望が持てない場合でもアジア特にASEANに目を向けるとやりがいのある事が見つかるはずです。我々はこれまで欧米から学ぶことが多くたくさん学びました。これからはこれをアジアの若者たちに教える時が来たと考えるべきでしょう。経済が豊かになれば自分のおしゃれに気を遣いお金をかけます。イギリスのことわざで「1日幸せになりたければ床屋(理髪店)へ行け」ということばが示すように昔から理髪店というのは髪をきれいにカットすること、ひげを剃ったり整えたりシャンプーマッサージをして自分を美しく保つと同時に健康な人が定期的に理髪師と会話をしたりスキンシップしながら「心の癒し」にとても大きな働きをしているのです。あらゆることが人の手から機械にとって変わってしまって心の通い合う喜びが減少しています。唯一残された「人の手による最高の癒し」が理髪師によって満たされるのであります。病気の人はお医者と看護師がやり、大多数の病人でない人の精神衛生健康増進に役立っているのです。理美容師はこれからも価値ある仕事です。

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