覚悟の瞬間(とき)

上六ツ川内科クリニック院長 三島渉
みしまわたる

三島渉

静岡県生まれA型
職業:上六ツ川内科クリニック院長
趣味:テニス、読書、旅行
座右の銘:「肺の病気で悩む人のいない社会を実現する」

横浜市立大学医学部卒業。呼吸器内科専門医として多くの呼吸器系の病気で悩む患者と真正面から向き合う中、早期発見・早期治療の重要性を痛感。この問題への自分なりの答えを形にすべく上六ツ川内科クリニックを開院。呼吸器疾患で苦しむ人のいない社会の実現を目指す医師として、2014年、某医療専門書に名医12人の1人として掲載される。

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来歴

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幼少期~学生時代

私は、口蓋裂という先天異常をもって生まれてきました。生後数ヶ月の生まれてまもない時期に、静岡赤十字病院形成外科で初めての手術を受けました。幼稚園を卒業するまでは、何度も入退院を繰り返して手術を受ける日々が続きました。病院のベッドの上で、痛みで何も食べられない状態が何週間も続いたことを、今でも強烈に覚えています。両親は、この子はちゃんと普通に育つのだろうかと心配で眠れないことが何度もあったそうです。 小学校入学後は入院することもなくなり、それまでのことが嘘のように健康な生活が送れるようになりました。県立静岡高校時代は、硬式テニス部に入部して部活に明け暮れる毎日を送りました。 大学受験を控え進路に悩んでいた頃、両親は私に「今、こうして健康に生活を送ることができるのは、形成外科の先生に手術をして助けてもらったおかげである。今度はあなたが他の人に恩返しをする番だ」と話しました。それが医学部に進んだきっかけです。

現在の道へ進んだきっかけ

自分が生まれたときに受けた恩をひとりでも多くの患者さんにお返ししたい。医学部を卒業して専門分野を決定するときに、その思いから呼吸器内科医になることを選択しました。実は、呼吸器内科医は、その診療の難しさから医学生に不人気で医師の人数が少ない分野なのです。 肺は人間の呼吸の中心となる臓器で、生きていくのに不可欠な部分です。そのような重要な臓器の病気を診断・治療する呼吸器内科は、きわめて重要な診療科です。重要なのに不人気な理由は、呼吸器系の病気は治療によって完治する病気がほとんどなく、毎日苦しそうにしている患者さんと一生つきあっていかなければいけない医師の精神的な負担が大きいからです。 しかし、私は逆にそれだからこそ、自分がひとりでも多くの苦しんでいる患者さんを救っていきたいという強い決意でこの分野を選択しました。そして、専門医としてキャリアを積みながら大学院に進学し、医学博士を取得しました。

覚悟の瞬間

完治する病気がほとんどない。自らそんな診療科を選んだわけですから、何としてでも患者さんによくなってほしい。その思いから大学病院以上の診療体制で、患者さんにむきあえる環境がつくれないかと考えました。 呼吸器内科医として病院で勤務していると、残念なことに多くの入院患者さんが入退院を繰り返した末に最後は亡くなっていくことも多いです。それは病気がまだ軽いうちに受診する方が少ないからです。 患者さんやご家族に話を聞くと、近所に呼吸器内科がなく受診できなかった、最初にどこの病院に行けばいいかよくわからなかった、ただの風邪だと思っていたのでまさかそんな深刻な状態だとは思わなかったという言葉を聞きます。 このような言葉を繰り返し聞いているうちに、自分が呼吸器の病気のことについてもっとわかりやすく患者さんに伝えていかなければいけない。そして症状が軽いうちから、専門医の診察が受けられるクリニックを作らなければならない。その思いがつのり、大学病院でのキャリアを捨てて平成19年に上六ツ川内科クリニックを開院しました。

今後の目標

僕の目標は、呼吸器の病気で悩む人のいない社会を実現することです。そのために皆さんに呼吸器の病気のことについてもっとよく知っていただきたい。そして当院の診療体制をよりいっそう充実したものにして、横浜から喘息・COPDなど呼吸器の病気で困っている人をなくしたいと考えています。 最新の呼吸機能検査機器を導入したり、スタッフを増員して毎日の診療の充実をはかると同時に、皆さんに呼吸器の病気のことをよく知っていただくための活動として、禁煙に関する小冊子を書きました。この小冊子では、喫煙者がニコチン中毒になってしまう理由や、喫煙者本人だけでなく周囲の人の健康にどのような被害を及ぼすか、そして効果的な禁煙方法を説明しました。今後は、毎日の診療とこのような出版・講演活動の2本立てで、ひとりでも多くの人が健康な毎日を送ることができるように手助けをしていきたい。そう考えています。

日本を背負う若者へのメッセージ

私は、自分の天命は「ひとりでも多くの患者さんを救い、呼吸器の病気で悲しんだり嘆いたりしなくてよい社会を実現する」ことだと考えています。 私が毎月参加しているある勉強会があります。そこで、よく「Hero's journey(英雄の旅)]という言葉が出てきます。これは、ジョセフ・キャンベルという神話学者が、世界各地の数々の神話を研究する中で、場所・時代・文化の違いにもかかわらず、多くの神話に共通する一連の流れがあることを発見し、その共通する流れをこのように名付けたものです。そして、私たちの人生もこの英雄の旅との共通点が数多くあるといわれています。この英雄の旅の始まりはCalling(天命を知る)ことから始まります。 皆さんも私がもっている天命と同じように、「自分は何をするためにこの世に生まれてきたのか?」という天命があるはずです。ぜひ、一度そのことについて真剣に考えてみてください。そして、それに向かって一直線に走り出してください。私もまだこの人生の旅の途中です。

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お気に入り

聴診器

肺の呼吸音を聞く聴診器は、呼吸器内科医にとって必須のアイテムです。各種検査機器が次々登場し、病気の診断の方法も時代とともに進歩していきますが、聴診器がなくなることはありません。この聴診器は私がクリニックを始めるときに使い始めたものですが、これからも活躍を続けるでしょう。

手紙

患者様からいただくお手紙は私の宝物です。「何ヶ月も続いて苦しんでいた咳がぴたっと治まりました。今は本当に楽になり安心して趣味のカラオケができます。」「がんの手術が無事終わり退院できました。手術していただいた先生からは早く見つかってよかったですねといわれました。」など、患者様からいただく喜びの声が毎日の診療の励みになります。